90cm規格水槽で終生飼育できる種類をまとめました。まずは各種の特徴を記載し、最後に各種共通の特徴について記載していきます。
※90㎝水槽でも飼育可能というだけで、決して十分な大きさではありません。可能な限り大きな水槽を用意してあげたほうが無難です。
- ※必ず1番最初に読んでください
- バイオレットスネークヘッド
- フラワートーマン(オセレイトスネークヘッド)
- アーモンドスネークヘッド
- コウタイ
- 90㎝水槽でスネークヘッドを飼育するために必要な用品と値段は?
※必ず1番最初に読んでください
◆餌に関して
生餌を与える場合はめだか、冷凍赤虫、小赤、エビなどになると思います。生餌を与える場合は、栄養に偏りが出ないように、赤虫だけ、小赤だけ、とかではなく、数種類の餌を混ぜて与えたほうが良いです。
もしそれが面倒で、かつランニングコストが気になるという方は、人工飼料に餌付かせた方がいいです。栄養バランスも優れていますし、餌からの病気の持ち込みも防げます。
人工飼料に餌付けたい場合は、まず冷凍赤虫に慣らせる⇒その赤虫のにおいを付けたクリルを与える⇒そのクリルのにおいを付けたキャットかカーニバルを与える。この流れで餌付ければほとんどの個体が餌付きます。
なかなか水面に来てくれない個体はキャット、来てくれる個体はカーニバルという感じで分けるといいです。
上記の方法を試してもなかなか餌付かない場合はこちらの記事【肉食魚・大型魚への人工飼料の餌付け方法まとめ 】をご参考ください。
◆フィルターに関して
肉食魚で水を汚しやすいので、ろ過力が高くないぶくぶくだったり、投げ込みフィルターだったり、外掛け式のフィルターはあまりお勧めできません。ろ過力の高い上部フィルターだったり、外部フィルターをおすすめします。
◆混泳に関して
大きさによって適切な混泳相手は異なりますが、基本的には単独飼育が望ましいということを前提に説明していますので、それを頭に入れてお読みください。
◆飛び出しに関して
スネークヘッドと言えばやはり注意しないといけないのがこの飛び出しです。「え、まさかこんなところから」と思えるような小さな隙間からでも飛び出すので、穴をふさぎきることが大切です。
バイオレットスネークヘッド
出典
購入は?価格は?
近くのショップを何件か周れば手に入るかと思います。値段に関しては、4980円から10000円くらいです。ただ、リアル店舗の場合はあまり小さいサイズは売っていないことが多いので(小さくても20㎝~)、そうすると値段は8000円~くらいになります。
最大全長は?
以前は80㎝くらいと言われていましたが、現在は50㎝程度に修正されている場合が多いです。120㎝水槽か、90㎝水槽か議論が分かれるところですが、90cm水槽でも飼えないことはないです。
混泳は?
混泳するとしたら最大の全長を合わせてあげた方がいいので、コウタイ、アーモンドスネークヘッド、オセレイトスネークヘッドなどの中型スネークヘッドや、ポリプテルスオルナティピンニスなど中型のポリプテルスがいいでしょう。そのなかでも、オセレイトスネークへドに関しては好む水温が同じなので、いいかもしれません。
適切な水温・水質は?
水温の上昇にかなり弱いです。特に夏場はそのまま飼育していると30℃を超えてしまうので、その場合はクーラーを使用するなどして対応しましょう。夏場であってもできれば26℃くらいにキープしたいです。
水質に関しては弱酸性~中性を好みますが、極端に酸性・アルカリ性に傾かなければ問題ないです。
この種の特徴
・体の黄色い部分もかなり印象的なので、別名ゴールデンスネークヘッドとも呼ばれます。また、以前は入荷が少なく、その美しさから【幻の魚】と呼ばれていましたが、現在は比較的安価で購入でき、しかもかなり美しく発色するので、人気の種類です。
・床材によってかなり体色が変化するので、好みの体色にするために床材も慎重に選んだほうがいいかもしれません。上の画像を参考にしていただければと思います。ちなみに、大磯を使うと青みが強くなります。
・成長スピードに関してですが、遅くもなく早くもなくという感じです。20㎝の個体を買った場合、最初の半年から1年は60㎝水槽で、30㎝を超えたあたりから90㎝水槽に移動させるといいかと思います。
・青系スネークヘッドは他種と比べて飼育が難しいとされていますが、本種もやはり難しいです。いきなり餌食いが悪くなったり、突然死んでしまったり背中が曲がってしまったりというトラブルが起きやすい種であるといえます。中級者向けの種です。
☆バイオレットスネークヘッドの詳しい飼育法はこちら↓
フラワートーマン(オセレイトスネークヘッド)
購入は?価格は?
近くのショップを何件か周れば手に入るかと思います。値段に関しては、800円から5000円くらいです。小さい個体であれば1000円を切ることがほとんどです。
最大全長は?
最大40㎝から45㎝程度です。単独飼育であれば、90cm水槽で終生飼育が可能です。ただ、かなり遊泳力が高いので、2匹以上買う場合は120㎝以上の水槽が必要となります。
混泳は?
混泳するとしたら最大の全長を合わせてあげた方がいいので、コウタイ、アーモンドスネークヘッド、バイオレットスネークヘッドなどの中型スネークヘッドや、ポリプテルスオルナティピンニスなど中型のポリプテルスがいいでしょう。そのなかでも、バイオレットスネークヘッドに関しては好む水温が同じなので、いいかもしれません。
適切な水温、水質は?
水温の上昇にかなり弱いです。特に夏場はそのまま飼育していると30℃を超えてしまうので、その場合はクーラーを使用するなどして対応しましょう。夏場であってもできれば26℃くらいにキープしたいです。
水質に関しては弱酸性~中性を好みますが、極端に酸性・アルカリ性に傾かなければ問題ないです。
この種の特徴
・スネークヘッドの中ではかなり特徴的な形質をもった種類です。よくも悪くも見た目だけでいうとスネークヘッドらしくない種だといえます。遊泳力がかなり高いです。
・個体によってかなり色味に差が出てきます。産地によって違うといううわさもありますが、単なる個体差であるという説が有力です。状態よく育てていれば綺麗なターコイズブルーか、エメラルドグリーンに発色してくれます。ただ、幼魚のうちはみんな同じ色で、この先どちらの色になるのかのは判別はつきません。20㎝を超えたあたりから発色に個体差が出てくるので、もしこだわりが強いのであれば、それ以上の大きさの個体を購入することをお勧めします。
・成長スピードに関してですが、遅くもなく早くもなくという感じです。10cmの個体を買った場合、最初の1年から1年半は60㎝水槽で、25㎝を超えたあたりから90㎝水槽に移動させるといいかと思います。遊泳力が高いので、より余裕をもった大きさの水槽を用意してあげたほうが良いです。
・青系スネークヘッドは他種と比べて飼育が難しいとされていますが、バイオレットスネークヘッドと同じように本種もやはり難しいです。しかも幼魚を購入される場合が多いかと思いますので、他のスネークヘッドと同じような対応をすると簡単に落ちてしまいます。慎重に水合わせをし、餌を頻繁に与えつつ水替えをこまめにして早めに大きくしたほうがいいです。
☆オセレイトスネークヘッドの詳しい飼育法はこちら↓
アーモンドスネークヘッド
出典 購入は?価格は?
力を入れている店舗は年中見かけますし、そうでない店舗はほとんど販売されていないです。値段に関しては、800円から1000円くらいです。小さい個体であれば1000円を切ることがほとんどです。
最大全長は?
最大40㎝から45㎝程度です。単独飼育であれば、90cm水槽で終生飼育が可能です。ただ、かなり遊泳力が高いので、2匹以上買う場合は120㎝以上の水槽が必要となります。
混泳は?
混泳するとしたら最大の全長を合わせてあげた方がいいので、コウタイ、オセレイトスネークヘッド、バイオレットスネークヘッドなどの中型スネークヘッドや、ポリプテルスオルナティピンニスなど中型のポリプテルスがいいでしょう。また、オスカーと混泳している人もいます。↓
適切な水温、水質は?
水温は一般的は熱帯魚と同じで、23~27℃程度を好みます。
水質に関しては弱酸性~中性を好みますが、極端に酸性・アルカリ性に傾かなければ問題ないです。
この種の特徴
・スネークヘッドの中ではかなり特徴的な形質をもった種類です。よくも悪くも見た目だけでいうとスネークヘッドらしくない種だといえます。遊泳力がかなり高いです。
・高水温よりも低水温に弱いので、20度を下回らないように注意しましょう。ただ、普通のヒーターを水槽に合わせて使えば問題ないかと思います。
・ほかのスネークヘッドと比べると温和な種類なので、混泳は成功させやすいと思います。ただその分いじめられやすいので、同程度の大きさの、温和な種類を選びましょう。
・先に挙げた、バイオレットスネークヘッドやオセレイトスネークヘッドなどと比べるとかなり丈夫な種類であると言えます。オセレイトスネークヘッドと同様に幼魚の入荷が多いですが、より安心して購入できるかと思います。中型スネークヘッドの入門種的な存在です。
・正直、地味な種類だな、と最初は思っていましたが(笑)、調べていくうちに本種の魅力にはまってしまい、最終的には飼いたいと思ってしまいました。バイオレットスネークヘッドやオセレイトスネークヘッドと違いわかりやすい美しさはないですが、それもふくめて魅力的な種類です。
☆アーモンドスネークヘッドの詳しい飼育法はこちら↓
コウタイ
出典
購入は?価格は?
ある程度の規模のショップであれば購入可能かと思います。値段は1500円から3000円程度です。
最大全長は?
30㎝を超えるくらいの個体もいるので、ぎりぎり60㎝規格水槽で終生飼育が可能かな、というところです。ただ、60×45だったり、90㎝水槽を用意したほうが無難です。
混泳は?
混泳するとしたら最大の全長を合わせてあげた方がいいので、アーモンドスネークヘッド、オセレイトスネークヘッド、バイオレットスネークヘッドなどの中型スネークヘッドや、ポリプテルスオルナティピンニスなど中型のポリプテルスがいいでしょう。また、今まで紹介した種類よりも若干最大サイズは小さいので、ポリプテルスセネガルスや、ポリプテルスデルヘッジなどともうまくいくかもしれません。
この種類の特徴
やはり、本種の特徴である星のスポットが多いほうが綺麗です。これは後天的に増えるものではないので、ネットで購入するよりは直接ショップに出向き、そこで気に入った個体を購入したほうがいいかもしれません。このお値段でそこそこ大きく育ち、しかもきれいな種類なので個人的にかなりおすすめです。
☆コウタイの詳しい飼育法はこちら↓
90㎝水槽でスネークヘッドを飼育するために必要な用品と値段は?
ざっくり言うと、以下のものが必要になります。
・水槽
・水槽台
・フィルター
・ヒーター
・ライト
・水温計
・砂利
・魚をすくう網
・水替え用のホース
・カルキ抜き等の水質調整剤
・飼育する熱帯魚用の餌
費用は46000~90000円くらいです。重量も水槽台にもよりますが200㎏にはなります。なので90㎝水槽を用意する場合はそれなりの覚悟が必要になってきます。詳しくはこちらの記事【90㎝水槽で古代魚・肉食魚・中型魚を飼育するのに必要な用品とその値段はいくら?】で解説してるのでよかったら見てみてください。