この記事をまとめると・・・
◆飼いたい熱帯魚(観賞魚)に適切なフィルターが分かる
◆自分に飼育スタイル合ったフィルターが見つかる
◆そもそもどんなフィルターがあるのかが分かる
そんな内容になってます。上記のような悩みが一気に解決できるような内容になっているので、ぜひご覧ください。また、基礎的な知識がまだあやふや・・・というかたはこちら↓
- よく使われる熱帯魚用フィルター5種類比較
- 上部フィルター
- 外部フィルター
- 外掛けフィルター
- 投げ込みフィルター(水中フィルター)
- 底面フィルター
- 水槽用フィルターのろ過力比較と特徴・性能一覧まとめ
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よく使われる熱帯魚用フィルター5種類比較
フィルターには何種類かありますが代表的なものが以下の5種類です。
・上部フィルター
・外部フィルター
・外掛けフィルター
・底面フィルター
・投げ込みフィルター
ろ過能力、扱いやすさ、価格、見た目を表にするとだいたいこんな感じです。
ろ過能力 | 扱いやすさ | 価格 | 見た目 | |
上部フィルター | ◎ | 〇 | 〇 | × |
外掛けフィルター | △ | 〇 | 〇 | 〇 |
外部フィルター | ◎ | × | × | ◎ |
底面フィルター | ◎ | △ | ◎ | ◎ |
投げ込み式フィルター | △ | ◎ | 〇 | △ |
次に、各フィルターの特徴を細かく見てみます。
上部フィルター
水槽の上部に置くタイプのフィルターです。ろ過力、扱いやすさ等、一番バランスの取れたフィルターです。
◆メリット
・ろ過槽が広く、たくさんろ材を入れられるので、ろ過能力が高い
・ろ過槽が空気に触れるので、酸素を取り込みやすい
・ろ材の洗浄、交換が簡単
・比較的安価なものが多い
◆デメリット
・水槽の上部に置くので、見た目が悪い
・ろ過槽が空気に触れるので二酸化炭素が逃げやすい(水草水槽には向かない)
・オールガラス水槽には設置できない場合がある
◆上部フィルターが向いている飼育スタイルは?
生体メインで、かつそこまで見た目を気にしたいのであれば、上部フィルターで問題ないでしょう。水草に関しても、アヌビアスナナなど丈夫な種類であれば問題なく入れることができます。初めて熱帯魚を飼育する方におすすめフィルターです。
◆おすすめの上部フィルターは?
【60㎝水槽におすすめの上部フィルター5選】で詳しく説明していますが、その人によって重視するものは変わってくるかと思います。なので、その飼育スタイル別におすすめの上部フィルターを紹介したいと思います。また、基本的に60㎝水槽に対応した上部フィルターをおすすめしていますが、それ以下の水槽に対応したものもあるので、気になった商品があったらcharmなどのネットショップで探してみてもいいかもしれません。では、おすすめの上部フィルターを紹介します!
・金魚・肉食魚を飼育したい!ろ過力は大きいほうがいい!という方にはろ過面積が広いGEX グランデカスタムがおすすめです。音が結構うるさいので、寝室に置くのはおすすめできませんが、それでもろ過能力重視だ!という方にはおすすめです。
・特にこだわりはない、コスパ重視の方におすすめなのが、GEX デュアルクリーンです。どこのお店に行っても販売されていますし、何より安いです。また交換用のパーツも容易に購入できる点もおすすめポイントの一つです。また、デュアルクリーンに関しては、GEX デュアルクリーンフリーという、60㎝以下の水槽に対応した商品もあります。
・耐久性重視・シンプルで扱いやすいものが欲しい方におすすめなのが、ニッソー スライドフィルターです。GEX製品と比べると平均して持ちがいいのがいいのと、扱いやすさが魅力です。また、こちらの商品も45㎝水槽に対応した商品があります。
外部フィルター
水槽の外に設置するタイプのフィルターです。水草水槽によく用いられます。ろ過能力が大きいことも特徴の一つです。
◆メリット
・ろ過槽が水槽外にあるので、水槽内がすっきりする
・ろ過がすべて水中で完結するので二酸化炭素が空気中に逃げることがない
・ろ過槽が大きいので、ろ過能力が高い
・ろ過槽が大きいので、目的によって様々なろ材を入れられる(コケの発生を抑制したり、生物ろ過に力を入れたり)
◆デメリット
・ろ過槽の掃除をするために、ストレーナーなどをいちいち外さないといけないので扱いがめんどう
・価格が高いものが多い
・水漏れトラブルが他フィルターと比べると多い
・パイプ、ホース部分を頻繁に掃除しないと苔が目立つ
◆外部フィルターが向いている飼育スタイルは?
ろ過能力自体は上部フィルターとそこまで変わらないので、水草がメインの水槽だったり、見た目をすっきりさせたい場合は外部フィルターのほうがいいでしょう。特に本格的な水草水槽を作成する場合は外部フィルター一択になると思います。
◆おすすめの外部フィルターは?
【60cm水槽におすすめのエーハイム製外部式フィルターまとめ】でも、外部式フィルターに関してはエーハイム一択と説明していましたが、いろいろ調べてみてADAの外部フィルターも優秀なのでご紹介します。また、見た目という観点ではADA製品の方が優れていると思います。
ただ、ADA製品はショップでないと購入できないですし、またかなり高価になるので、フィルター本体の見た目にもこだわる場合でなければエーハイムで特に問題ないと思います。各種パーツが破損した場合も取り換えやすいです。
あと、やはりこの2ブランド以外の外部フィルターを購入するのはおすすめできないです。安価ではありますが、水漏れトラブルが圧倒的に多いので、そこはケチらないでADAかエーハイムを購入しましょう。
外掛けフィルター
水槽のふちにかけるようなフィルターです。簡単に設置できるので、気軽に熱帯魚飼育を始める場合に用いられる場合が多いです。ただ、ろ過能力はそこまで大きくないので、入れる魚のサイズと数に関しては注意しないといけないです。
◆メリット
・他のフィルターに比べて、ろ材の交換などの扱いが圧倒的に楽
・そこそころ過能力が高い
・比較的安価
・見た目がすっきりしている
◆デメリット
・ろ過槽がそこまで大きくないので、大型魚、多数飼育には向かない
・45㎝以上の水槽用のものだと、ろ過能力が劣るにも関わらず上部フィルターと値段がそこまで変わらない
・流れが苦手な魚種には向かない
◆外掛けフィルターが向いている飼育スタイルは?
見た目はすっきりしてますが、ろ過能力はそこまで高くないので、小さめの水槽で、かつ小型魚を少数飼育するのであれば外掛けフィルターがぴったりなのではないかと思います。また、セッティングだったりろ材の交換も簡単にできるので初心者でも扱いに困ることは無いでしょう。なので、初心者の方が、気軽に、小規模で熱帯魚飼育を始めるのに向いているフィルターだと言えます。
◆おすすめの外掛けフィルターは?
GEX スリムフィルターがおすすめです。他メーカーの外掛けフィルターだと、かなり大きいサイズでない限り、だいたいろ材を一つしか入れられないのですが、このフィルターはろ材を複数入れられます。そうすることでろ材の交換時期を分けることができるので、一気にバクテリアが減ってしまうことを防げます。また、外掛けフィルターでは珍しい、生物ろ過専用の交換ろ材も販売されています。こういった様々なメリットがあるにもかかわらず値段もお手ごろなので、おすすめです。
※生物ろ過ってなに?というかたはこちら:【初心者向け】熱帯魚飼育方法を簡単にまとめました
投げ込みフィルター(水中フィルター)
その名の通り、水槽内に直接入れて使用するフィルターです。手軽さが魅力ですが、ろ過能力はあまり高くないので、どちらかというとサブフィルターとしてのほうがより能力を発揮します。
◆メリット
・エアポンプやコンセントにつなぐだけなので、設置が楽
・本当に様々な種類があるので、用途に合わせて使い分けられる
・エアポンプにつなぐタイプであれば、大きなエアポンプが一つあれば、それを分岐させてたくさんの水槽に投入することができる
・場所を取らないので、サブフィルターとしても使える
・エアポンプにつなぐタイプであれば、ろ過だけでなくエアレーションも行ってくれる
◆デメリット
・ろ過能力は高くないので、少数飼育でないとメインフィルターとしては頼りない
・水槽内に投入するので見た目が悪い
・フィルター自体は安いものもあるが、そういったものはエアポンプにつながないといけないものが多いので、合計の値段はそこまで安くない
◆投げ込みフィルターが向いている飼育スタイルは?
ろ過能力はそんなに高くないので、小さめの水槽で、かつ小型魚を少数飼育する場合におすすめです。また、メインで上部フィルター等を使い、サブのフィルターとして使うのもおすすめです。なので、外掛けフィルターよりも少数での飼育か、もしくはサブフィルターとしての使用で効果を発揮します。
◆おすすめの投げ込みフィルターは?
ざっくり分けると、コンセントに直接つなぐタイプ(それ単体で使用できるタイプ)と、エアポンプにつなぐタイプの二種類があるので、それぞれご紹介したいと思います。
・コンセントにつなぐタイプのおすすめ
水作 スペースパワーフィット水中フィルターがおすすめです。Sサイズであってもろ材が2種類入れられるので、ろ材の交換時期をずらせばバクテリアが一気に減ることもなくなります。底面式フィルターに連結することもできるので、さらにろ過能力アップが望めます。 また、投げ込みフィルターの難点の一つとして、フィルターを水槽内にいれるので、美観を乱してしまうところがありました。それを補うスタイリッシュな見た目の【GEX サイレントフロー】という商品も登場しました。見た目も気にするという方に関しては非常におすすめできる商品です。また、色違いでブラックもあります。
・エアポンプにつなぐタイプのおすすめ
水作エイトです。言わずと知れた名作で、おそらく魚の飼育をされているかたでこのフィルターを知らないという人はいないのではないでしょうか?というくらい有名です。エアレーションもできるので、サブフィルターとしても優秀です。
底面フィルター
床材の下に設置する板状のフィルターになります。床材全体がろ過材になるので、ろ過能力は高いのですが、あつかいは少し面倒です。
☆底面フィルターに関してより詳しく知りたい方はこちら↓
◆メリット
・床材全体がろ過材になるので、ろ過能力は高い
・底面のパネルとつなぎ合わせるうことで水槽の大きさに合わせて使用することが可能
・上部フィルター、投げ込みフィルター等、他フィルターとつなげて使うことでろ過能力を飛躍的にアップさせられる
・見た目がすっきりしている
◆デメリット
・床材の下に敷くので扱いがめんどくさい
・砂利が小さいと目詰まりする可能性がある⇒砂利の大きさも考えないといけない
・床材をこまめに掃除しないと目詰まりする
・ろ材を入れる場合は、フィルターと砂利の間なので、交換などがしづらい
◆底面フィルターが向いている飼育スタイルは?
生体をメインに飼育したい+ろ過能力もほしい+見た目をすっきりさせたい場合に向いているかと思います。程度以上の数の魚を飼育する際、水草入れないのであれば上部フィルターか底面フィルターになると思います。すっきりさせたいのであれば底面フィルターになるのですが、ただ、その際に扱いやすさは犠牲にせざるを得ません。また、吸着系のろ過材を使用しにくいので、初期の水質が安定しない時期をどう乗り越えるかも一つ課題になります。そこも踏まえた上で検討しないといけません。
※吸着ろ過って?という方はこちら→ 【初心者向け】熱帯魚飼育方法を簡単にまとめました
◆おすすめの底面フィルターは?
実際に底面フィルターを使ってスネークヘッドを飼育している僕の意見として、メンテナンスのしやすさ、価格、ろ過能力など考慮すると結局一番おすすめできるのがニッソー バイオフィルターと、水作 水心のペアです。水中フィルター連結で使った方がろ過能力がアップするしいいんじゃないの?と思う方もいると思いますが、ぶっちゃけそんな変わらないです笑(実際そのスタイルで飼育してたこともありましたが、メンテナンスがめんどくさすぎて止めました)!
特に週1でしっかりと掃除できるのであれば本当に気にならないです。
水槽用フィルターのろ過力比較と特徴・性能一覧まとめ
まとめると、生体メインで、特に見た目を気にしないなら【上部フィルター】水草メインなら【外部フィルター】小規模で飼育を始めたいなら【外掛けフィルター】サブフィルターとして使う、もしくは小規模で飼育を始めたいなら【投げ込みフィルター】 生体メインで、見た目を気にするなら【底面フィルター】という感じでしょうか。ぜひ、自分の飼育スタイルに合ったフィルターを選んでみてくださいね。