ABYの熱帯魚図鑑

初心者の方でも、初めて熱帯魚を飼育する方でも分かりやすくお伝えできればと思います。よろしくお願いします♪ちなみにABYとはアクアブロガーよしきの略です(´・ω・`)

90㎝水槽で飼育可能?ポリプテルスオルナティピンニスの飼育法(成長速度・混泳など)

上あごが出るタイプのポリプテルスの中では最大になるポリプテルスオルナティピンニス。大きさだけでなく、その美しい模様も魅力の一つです。今回はそんなポリプテルスオルナティピンニスの飼育法を解説します。 

 ポリプテルスオルナティピンニスってどんな種類?

コンゴ川、タンガニィカ湖に分布しています。黒と黄色の網目模様がヒレにまでのっている非常に美しい種類です。上顎が出るタイプのポリプテルスの中での最大種です。また、水槽内での繁殖例も報告されています。

どこで販売されてるの?価格は? 

見つけやすさで言うと、まあまあですね(笑)。古代魚に強いショップとかであればわりと普通に見つけられると思います。

そしてもし近くにそういったショップが無かったとしてもcharmなどのネットショップを利用すれば比較的簡単に見つけられます。

価格は、10㎝くらいの個体で2500~3000円位です。

寿命は?

10~15年です。 

最適な水質(PH)と水温は?

水質は中性~弱アルカリ性(PH7.0~7.5くらい)を好みますが、かなり丈夫な種類なので、導入時に水合わせを慎重に行い、その後水質の急激な変化などが無ければ問題ありません。

水温に関しては22~27℃です。  

全長と必要な水槽の大きさは?90㎝水槽で飼育可能?

自然界では60㎝にまで成長しますが、水槽内では45㎝~50㎝程度で成長は止まります。ただ、それくらいの大きさにまで成長するので、他の上顎がでるタイプのポリプテルスと違い、単独飼育であっても60㎝水槽での終生飼育は難しいです。

単独飼育や、同じくらいの大きさの個体3~4匹くらいであれば90㎝槽で飼育は可能でしょが、それ以上の匹数を飼育しようとすると120㎝以上の水槽が必要になるでしょう。

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成長速度はどれくらい?

90㎝水槽で飼育していることを前提でお話ししますが、十分な量の餌を与えていれば1年くらいで30~40㎝くらいに成長します。

60㎝水槽で飼育できるのは20~25㎝くらいまでですかね。それくらいの大きさになったら90㎝水槽に異動させてあげましょう。

40㎝にまで成長すると速度は鈍化していき、ゆっくりかけて最大全長に近づいていくというイメージですね。

餌は?人工餌には慣れるの?

 生餌の場合は、メダカ、小赤などがメインになると思いますが、栄養バランスや、病気の持ち込みなどを考えると人工餌に慣らせた方がいいです。

人工餌に餌付かせたい場合は、まず冷凍赤虫やクリルに慣らせる⇒そのにおいを付けたキャットを与える⇒この流れで餌付ければほとんどの個体が餌付きます。

もしそれでも餌付かないのであればこちらの記事【肉食魚・古代魚・大型魚への人工飼料の餌付け方法まとめ】をご参考ください。

ただやはり個体差があるのと、比較的大きな個体(15㎝以上)で、ずっと生餌しか与えられていなかった場合は餌付けに時間がかかる場合もあります。でもなかなか餌付かないからといってクリル単食は絶対にやめましょう。栄養が偏って背中が曲がったり、突然死する場合があります。 

 

混泳はできるの?

泳ぎが速い種類ではなく、また温和なので大型ナマズなどの気が強い種類との混泳は向きません。また、プレコにも体表を舐められてしまう危険性があるので、おすすめしません。

サイズにあまり差がないポリプテルス同士であれば上手くいく可能性が高いです。ポリプテルスウィークシーポリプテルスパルマスポーリーなどとの混泳がいいでしょう。また同種同士を混泳させる場合は、2,3匹だと変にテリトリー意識を持ってしまうので、5匹以上の混泳をお勧めします。混泳する場合は120㎝水槽以上の大きさが必要になります。少し特殊ではありますが、90×60×45㎝の水槽でもいいでしょう。

また、生活スペースが被らないエンゼルフィッシュ等と混泳させている人もいます。

相性が合えばバイオレットスネークヘッドオセレイトスネークヘッドなどの中型スネークヘッド、アロワナ、ダトニオとも飼育可能です。

 ※混泳に絶対はありませんので悪しからず・・・ 

【重要】病気になった際の対応に関して 

古代魚には基本的に魚病薬は使えないので、まずは病気にならないように定期的な水替えを行うこと、日々の観察をしっかり行うことが大切です。

もし病気になった場合に関しては、まず水を半分程度取り換えます。その後水温を1日1℃ずつ上げ、28℃にします。餌に関しては今までよりも少し多めに与え、かつ毎日1/4程度の水替えを行います。そうすることで病原菌を水槽外に排出するとともに抵抗力を高め、自然治癒を目指します。なので、重症化しないうちに対処することが大切になります。

ただ、イカリムシや、ウオジラミが付いた場合はピンセットで直接取り除くしかないです。 

繁殖に関して

◆雌雄(オス、メス)の判別方法

これはオルナティピンニスだけでなく、ポリプテルス全般の特徴になりますが、オスは尻鰭が大きく幅広いです。また、メスは細く小さい傾向にあります。

◆繁殖行動

あくまで目安ですが、本種の場合は3から4歳、大きさでいうと35㎝から45㎝の大きさで成魚となり、それくらいから繁殖が可能になります。

成魚に成長したオスはメスを追うようになります。その後、メスの下腹部が膨らんでいたら産卵可能な状態となります。

産卵後、自分が産んだ卵を食べてしまうことがあるのですぐに隔離しましょう。

孵化後はヨーサックがなくなるまでは何も与えず、無くなった段階で成長に合わせてブラインシュリンプ⇒イトメ⇒赤虫の順で与えていきましょう。 

ポリプテルスオルナティピンニスまとめ

上顎がでるタイプのポリプテルスの最大種である本種。45㎝以上の成魚となると、古代魚らしい迫力を見せてくれます。

また、迫力があるだけでなく黒と黄色の美しい色彩も兼ね備えている種類なので、ぜひみなさん飼育してみてくださいね♪