ピクタスキャット(学名:Pimelodus pictus)は、別名ピメロディアピクタスと呼ばれるナマズの仲間です。温和で丈夫なので、昔から入門種として親しまれている熱帯魚です。ただ一方で導入時には病気にかかりやすかったり、素早い動きで混泳相手の餌を奪ったりする一面もあるので、飼育する際は要注意な種類でもあります。
今回はそんなピクタスキャットの飼育法に関して説明します。
- どこで販売されているの?価格は?
- 寿命は?
- 適切な水温・水質は?
- 餌は?人工飼料には餌付くの?
- 最大サイズ・適切な水槽の大きさは?
- おすすめの混泳相手は?
- おすすめのフィルターは?
- どんなレイアウトがおすすめ?
- 繁殖方法は?
- かかりやすい病気は?
- ピクタスキャットの飼育法まとめ
どこで販売されているの?価格は?
まあ、一般的な熱帯魚ショップでよく見かける種類なので、ある程度の規模であれば容易に見つかるでしょう。もしいなくてもcharmなどのネット通販を利用して根気よく探せばよほど運が悪くない限り購入できるでしょう。
価格は1500円前後です。
寿命は?
5年以上です。
適切な水温・水質は?
水温は23~27℃くらいを好みますが、白点病を防ぐために26℃以上をキープするといいです。
水質に関しては中性前後を保っていれば問題ないです。
餌は?人工飼料には餌付くの?
生餌の場合はメダカなどの小魚や赤虫、イトメなどになりますが、人工飼料にも容易に餌付くので、管理面や栄養バランスを考えると人工飼料に慣れさせた方がいいでしょう。人工飼料を与える場合は、沈下性のキャットなどがおすすめです。
もしなかなか餌付かない場合はこちら→【肉食魚・大型魚への人工飼料の餌付け方法まとめ】
最大サイズ・適切な水槽の大きさは?
最大サイズは10㎝前後と、そこまで大きくは成長しないですが、よく泳ぎまわりますし、単独で飼育するよりも同種同士を群泳させたり、混泳相手として魅力を発揮する種類なので、最低でも45㎝水槽は用意してあげた方がいいです。
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45cmで古代魚・肉食魚・中型魚を飼育するのに必要な値段はいくら?
おすすめの混泳相手は?
基本的には温和ですが、あまりに小さすぎる魚は餌になってしまうので注意しましょう。また、バンジョーキャットやウッドキャットなど、同じ低層に住んでいてかつ動きがゆっくりな種類と混泳すると動きの素早いピクタスに餌を食べられてしまう可能性があるのでおすすめしません。
ただ、逆に言うと
・ピクタスの餌にならない
・生息圏が被らない
・ピクタスをいじめない(捕食しない)
これらの条件を満たせばだいたい大丈夫です。なのでグラミーやレオパードクテノポマ、コンゴテトラなどとは上手くいく可能性が高いです。また同種同士も群泳してくれるので面白いです。
逆にポプテルスだと【生息圏が被らない】の条件に引っ掛かり、素早いピクタスによって餌を横取りされてしまう可能性があります。またスネークヘッドは【ピクタスをいじめない】の条件にひっかかります。種類によっては大丈夫かもしれませんがあまりお勧めできません。
☆混泳例↓
おすすめのフィルターは?
ろ過力は大きければ大きいほどいいので、特にこだわりがないのであれば管理も簡単な上部フィルターを使用しましょう。また、ナマズ全般酸欠には弱いので、水作エイトなどの投げ込みフィルターやぶくぶくをいれてあげるといいです。
どんなレイアウトがおすすめ?
よく泳ぐので、あんまり複雑なレイアウトを組むと体を傷つけてしまう可能性があるので、ワンポイントで流木を置くとか、極力シンプルなレイアウトにすることをおすすめします。また基本的には低層にいるので底床に関しては角ばったものではなく丸みを帯びたものを選びましょう。ガーネットサンドやボトムサンドなどがいいでしょう。
水草に関しては植える系の水草はすぐ抜かれるので流木や岩に活着させられるようなアヌビアスナナなどがいいかなと思います。
繁殖方法は?
残念ながら雌雄判別の方法も、水槽内での繁殖の方法も現在確立されていません。
かかりやすい病気は?
基本的に丈夫ですが、導入当時には白点病にかかりやすいので、水合わせをしっかりしたうえで導入しましょう。
※水合わせとは?
①袋のまま水槽に30分くらい浮かべて袋の水温と水槽の水温を合わせる
➁袋の水を1/3ほど捨てて、捨てた量と同量(だいたいでok)の水を少しずつ入れる(この時も水槽に袋を浮かべたまま)
➂➁の作業を3~5回繰り返す
これらの作業を行うことによって水温・水質の急変を防ぐことを水合わせと言います。ちなみにこれは僕がオリジナルでやっている方法で、よりしっかりと行いたい場合はこちらのサイトをご覧ください↓
白点病にかかってしまった場合は?
他の魚より魚病薬には弱いので、白点病の初期症状であれば
①2、3日かけて水温を2~3℃上げる
②塩分濃度が0.5%になる様に塩を入れる
③毎日1/3の水替えをする
という対応で自然治癒を狙いましょう。
ただ、症状が進んでしまっている白場合は、投薬しないほうがまずいので、迷わず魚病薬を使いましょう。対処法を以下にまとめます。
◆白点病が重症化した場合の対処法
飼育水を1/2程度替え、グリーンFリキッドを投入します。(アグデン、ニューグリーンFでも対応できます。)また、塩分濃度が0.5%程度になるように食塩を入れてあげると回復が早くなります。
ピクタスキャットの飼育法まとめ
いろいろ話しましたが、基本は丈夫で、飼育しやすいですし混泳もしやすい種類です。もし飼育してみたいと思ってくれた方は【60cm水槽で古代魚・肉食魚・中型魚を飼育するのに必要な値段はいくら?】や【45cmで古代魚・肉食魚・中型魚を飼育するのに必要な値段はいくら? 】をご覧ください。