ムギツク(学名:Pungtungia herzi)は、地方によってはクチボソとも呼ばれ、福井県・岐阜県・三重県以西の本州、四国北東部、九州に分布している日本淡水魚です。オヤニラミやドンコなどの産卵床を襲い、卵を食べた後に託卵するという変わった繁殖形態をもつ種類です。なので水槽内での繁殖は難しいですが、温和で飼育しやすい種類です。また、今回はそんなムギツクの飼育法に関して説明します。
- 特徴は?
- どこで販売されているの?価格は?
- 寿命は?
- 適切な水温・水質は?
- 最大サイズ・適切な水槽のサイズは?
- 餌は?人工飼料には餌付くの?
- おすすめの混泳相手は?
- おすすめのろ過器(フィルター)は?
- どんなレイアウトで飼育すればいい?
- ムギツクと似ている種類まとめ
- 飛び出しに注意!
- ムギツクの飼育法まとめ
特徴は?
見た目の特徴は、なんと言っても体側に入る黒いラインではないでしょうか。ただ残念ながら成長とともに消失してしまうことが多いです。また、各ヒレがオレンジ色に染まるというところも本種の特徴的です。これらの美しい特徴や、可愛らしい表情を持つことから飼育魚としての人気が高いです。
どこで販売されているの?価格は?
わりとマニアックな種類なので、日本淡水魚に力を入れている熱帯魚ショップでないとなかなかお目にかかれないかもしれません。もしそういったショップが近くなければcharmなどのネット通販を利用しましょう。3~5㎝の稚魚が700~800円くらいで販売されています。
寿命は?
5年以上です。
適切な水温・水質は?
水温は5~25℃くらいを好みます。特に夏場の高水温に注意しましょう。30℃を超えないようにしましょう。
水質に関しては中性付近を保っていれば問題ないです。
最大サイズ・適切な水槽のサイズは?
最大で約15㎝に成長します。意外と大きくなりますね。また遊泳性が高いので、できれば60㎝以上の水槽を用意してあげましょう。
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餌は?人工飼料には餌付くの?
自然界では雑食ですが、肉食性が強いです。岩についているコケや、水生昆虫を主に食しています。飼育下で餌を与える場合、生餌であれば冷凍赤虫がメインになると思いますが、人工飼料に慣れやすいので、慣れさせた方が栄養バランスにもいいですし、冷凍赤虫と比べて水も汚しづらいです。餌は【日本淡水魚用】とか【川魚用】とか書いてあれば何でも大丈夫です。迷ったらキョーリン 川魚のエサ を買っておけばまあ間違いはないでしょう。
餌をなかなか食べてくれない場合は?
臆病な種類なので、環境に慣れるまではもしかしたらなかなか餌を食べてくれないかもしれません。その場合はしばらくは冷凍赤虫などの嗜好性の高い餌を与えて、まずは生餌にでもいいので慣れさせましょう。そこから徐々に人工飼料に慣れさせていけばいいです。
また冷凍赤虫にも食いつかないという場合は、混泳相手によるストレスが原因かもしれません。追い回されていいないかとか、いじめられていないかなどをよく観察してみてください。
おすすめの混泳相手は?
同種同士だと喧嘩してしまう場合もありますが、基本的には性格は温和なので、本種に危害を加えない種類であればだいたい大丈夫です。
どじょう、フナ、カマツカ、クチボソ、タナゴ、モロコ、メダカ、オイカワなどがいいのではないでしょうか。
またオヤニラミやドンコは気が荒いので混泳はやめた方がいいです。逆にミナミヌマエビに関しては、ムギツクが捕食してしまう可能性があるのでおすすめしないです。大きめのヤマトヌマエビなら大丈夫かと思います。
ちなみに金魚との混泳は・・・あまり例がないのでなんとも言えませんが長物であれば大丈夫かと思います。ただ丸物は動きが遅いので、混泳する場合はしっかりと餌がいきわたっているか確認する必要があります。
【混泳例】
おすすめのろ過器(フィルター)は?
特に理由が無ければろ過力が大きくて管理も簡単な上部フィルターがおすすめです。ただ、見た目をすっきりさせたい場合は底面フィルターがおすすめです。
また、夏場の酸欠には弱いので、メインのフィルターに加えて水作エイトなどの投げ込みフィルターやぶくぶくをいれてあげるといいです。
後ほど説明しますが、ムギツクは意外と飛び出すので、隙間を埋めるのが難しい外掛けフィルターはいまいちかもしれません。
どんなレイアウトで飼育すればいい?
どんなレイアウトでもいいですが、けっこう臆病な種類なので、水草などを入れてあげると落ち着きます。簡単に流木などを組んでもいいと思います。
また底砂に関してですが、基本的には何でもいいですが、個人的には 田砂 (たずな)を使うとそれだけで日淡水槽!という雰囲気を作れるのでおすすめです。また無難に 大磯砂でもいいでしょう。
ちなみに、田砂+流木+岩+水草(バリスネリアとかマツモとかアナカリスがおすすめ)で、いい雰囲気の水槽レイアウトが作成できます。
ムギツクと似ている種類まとめ
ムギツクは大きな特徴がないことから、様々な種類の魚と間違えられます。以下にそれらの種類との見分け方を解説します。
ムギツクとサイアミーズフライングフォックスの違いは?
確かにコイ科という点では同じで、見た目も似ていますが全くの別種です。
見た目で一番わかりやすい違いはヒゲではないでしょうか。サイアミーズのほうがよりはっきりとしたヒゲがあります。
また、先ほどムギツクは成長に伴い黒のバンドが消えることが多いと書きましたが、フサイアミーは成長してもバンドは残ります。
食性で言うと、お互い雑食ですが、サイアミーは草食性が強く、ムギツクは肉食性が強いです。
ムギツクとタモロコ、モツゴとの違いは?
一番わかりやすいのは各ヒレがオレンジ色に染まっているかを確認することです。ムギツクはオレンジに染まりますが、他の2種は無色です。
飛び出しに注意!
けっこう飛び出します。こんなところから?というところからでも飛び出してしまうのでどんな小さな隙間も埋めるようにしましょう。
ムギツクの飼育法まとめ
押さえるべきポイントは①ムギツクをいじめるような混泳相手を選ばない➁人工飼料に慣れさせる➂飛び出しに注意、という3点ですね。臆病な種類ではありませんがここら辺を押さえてくれれば問題なく飼育できるはずです。みなさんもぜひ飼育にチャレンジしてみてくださいね。
ただ、そうは言ってもムギツクを飼育するのにどんな用品が必要で費用がどれくらいかかるのか分からない、という方も多いかなと思います。そういった方のために【60㎝水槽で日本淡水魚を飼育するのに必要な用品とその値段は? 】という記事を書いてみたのでよかったら見てみてください。