プロトプテルス エチオピクスは、アフリカ肺魚の一種で、アフリカの熱帯亜熱帯域に生息しています。乾季には、次の雨季が来るまでの繭を形成するという面白い生態をもっています。
また、本種はアフリカ肺魚最大の種類であり美しい網目模様が特徴的な非常に魅力的な種類です。亜種でプロトプテルス エチオピクス コンギグスと、プロトプテルス エチオピクス メスメケルシーという種類がいますが、最大サイズや模様などに特に大きな差はないようです。
今回はそんな意外と奥が深い??プロトプテルス エチオピクスの飼育法に関して説明していきます。
- どこで販売されているの?価格は?
- 寿命は?
- 大きさ・適切な水槽サイズは?
- 適切な水温・水質は?
- 餌は?人工飼料には餌付くの?
- 混泳は可能?
- おすすめのフィルターは?
- どんなレイアウトにすればいい?
- かかりやすい病気は?
- その他飼育の注意点
- プロトプテルス エチオピクスの飼育法まとめ
どこで販売されているの?価格は?
ある程度の規模の熱帯魚ショップであれば見かけることは多いかと思います。また、ネット通販でも比較的容易に見つかるかと思います。
10㎝前後の稚魚が8000円くらいで販売されています。
寿命は?
肺魚の仲間は長生きな種類が多く、15~20年くらい生きます。長生きなのでペットと同じような感覚で飼育できますが、逆に言うと長生きする分それなりの覚悟をもって飼育を始める必要があります。
大きさ・適切な水槽サイズは?
自然界では150~200㎝程度に成長します。水槽内でそこまで成長することは稀ですが、それでも100㎝くらいには成長します。ある程度の柔軟性はありますが、それでも幅150㎝以上の水槽はほしいです。
適切な水温・水質は?
水温に関しては他の熱帯魚と同じく24~28℃くらいで問題ないです。水質に関してもはっきり言ってよほど悪化しなければ問題ないです。ただ、丈夫だからと言って油断しているとある日急に☆になってしまうこともあるので、定期的な水替えは怠らないようにしましょう。
餌は?人工飼料には餌付くの?
生餌を与える場合は、成長に合わせて赤虫⇒メダカ⇒小赤、みたいな感じで移行していけばいいかともいます。
ただ、大きくなった時に生餌だけだとコストがかかりすぎるので早い段階で人工飼料に餌付けた方がいいです。
そこまで人工飼料に餌付けにくい種類ではないので、小さい段階で餌付けてしまいましょう。そこにいることが多い個体にはキャット、水面まで来てくれる個体にはカーニバルをあげる、などして使い分けるといいかと思います。
混泳は可能?
同種、他種かかわらず攻撃するので混泳は不可です。
おすすめのフィルターは?
大食漢なので、ろ過力が大きくかつメンテナンスもしやすい上部フィルターをおすすめします。ただ上部フィルターのストレーナー部分をかみ砕いてしまう可能性があるので、コーナーガードでストレーナー部分を隠してあげる必要があります。
まあ60㎝水槽で飼育できるサイズくらいであれば大丈夫かなと思いますが(保証はしませんが)、そもそもコーナーガード単体で売っていることは少ないので、60㎝水槽よりも大きい水槽で飼育する場合は、コーナーガードが標準装備されているオーバーフローを使用してあげた方がいいです。
どんなレイアウトにすればいい?
どんなきれいにレイアウトを組んでもなぎ倒されてしまう可能性が高いので、基本的にはベアタンクがいいです。メンテナンスを楽にするために底床もできれば敷かない方がいいです。色飛びが気になる方は、ガーネットサンドを薄ーく敷いてげるといいです。また、もともと底面が黒い水槽も販売されているので、それを購入するのもありかと思います。
かかりやすい病気は?
基本丈夫ですが、導入時や、水質が悪化したりすると白点病、水カビ病、尾ぐされ病(カラムナリス症)になることがあります。以下に対処法をまとめますが、基本的にはあまり薬は使いたくないので(肺魚は薬に弱い)、まずは水を1/2ほど換え、塩分濃度が0.5%程度になるように食塩を入れて水温を28℃くらいにあげて様子を見てあげましょう。1週間経っても改善が全く見られない場合は下の方法で対応しましょう。
◆白点病・水かび病
飼育水を1/2程度替え、グリーンFリキッドを投入します。(アグデン、ニューグリーンFでも対応できます。)また、塩分濃度が0.5%程度になるように食塩を入れてあげると回復が早くなります。
◆カラムナリス症(口腐れ病、尾腐れ病)
飼育水を1/2程度取替え、観パラDorグリーンFゴールドorエルバージュエースを投薬します。薬の強さとしては、こんな感じ↓
グリーンFゴールド < 観パラ <エルバージュエース
でしょうか。病気の進行度に合わせて使ってください。
また、塩分濃度が0.5%程度になるように塩浴させるのも効果的です。
その他飼育の注意点
基本的にはとても丈夫なので、その大きさ以外はとくに気を付けることはないですが、ここらへんは気を付けた方がいいですよー、という点をお伝えします。
飛び出しに注意
まさかこんなところから?というところからでも飛び出してしまう可能性があるので、これくらいなら大丈夫でしょう!というような小さな穴でもふさぐようにしましょう。
顎の力はかなり強い
少し話しましたが、顎の力がかなり強いので、ヒーターカバーは必須です。オーバーフローを使用する場合はろ過槽にヒーターを入れてしまいましょう。
プロトプテルス エチオピクスの飼育法まとめ
いかがだったでしょうか?かなり大きく成長し、迫力ある姿に育ってくれるプロトプテルスエチオピクスですが、実際一般的な家庭だとそこまで大きな水槽を用意できないという方が多いかと思います。そういった方に関しては以前紹介したプロトプテルスアンフィビウスをおすすめします。少しデリケートですが、90㎝水槽を用意できれば飼育できます。