クーリーローチは東南アジアに広く生息しているどじょうの仲間で、飼育のしやすさから昔から親しまれてる種類です。
底に残った餌を食べてくれるので、水槽内の掃除屋さんとして飼育されることも多いですが、底砂から顔だけひょこっと出して水槽内の様子をうかがうようなかわいい仕草も見せてくれる魅力的な種類です。
今回はそんな、クーリーローチの飼育法に関して説明します。
どんな種類がいるの?
種類は豊富ですが、日本で手に入れやすい種類だと、ジャイアントクーリーローチだったり、ブラッククーリーローチなどが一般的かと思います。飼育法自体はクーリーローチと同じで大丈夫です。
違うのは大きさで、普通のクーリーローチと比べるとブラッククーリーローチは若干小さいです。またジャイアントクーリーローチに関しては【ジャイアント】と書いているからには大きいんでしょ、と思いがちですが、体高が高くなるだけでサイズはクーリーローチと変わらないです。
◆ブラッククーリーローチ
◆ジャイアントクーリーローチ
どこで販売されているの?価格は?
だいたいの熱帯魚ショップで販売されていると思います。もし近くにショップがない場合でも、charmなどのネットショップを利用すれば比較的容易に入手できます。
価格は200~300円と安価で販売されていますが、臆病なので複数匹購入して一緒に飼育してあげるといいでしょう。
寿命は?
5~10年くらいです。
大きさ・適切な水槽サイズは?
大きくても10㎝で成長は止まるので、本種を3~4匹とその他小型魚10匹くらいであれば30㎝キューブ水槽で飼育可能です。これより小さい水槽だとそもそもの生息域が狭くなりますし、水質の管理も難しくなるので、30㎝以上の水槽を選ぶといいです。
適切な水温・水質は?
水温は22~28℃くらいを好みますが、白点病予防のためにも26℃以上をキープした方がいいです。
水質に関しては中性付近を保っていれば問題ありません。
餌は?人工飼料には餌付くの?
冷凍赤虫でも、人工飼料でも何でも食べてくれます。
ただ、底に落ちてきた餌を食べるからと言ってそれだけで安心しているとやせ細ってしまう可能性があるので、コメット どじょうの主食など、どじょう専用の餌も与えてあげるようにしましょう。
おすすめの混泳相手は?
温和なので、本種に危害を与えない種類であればだいたい大丈夫です。ネオンテトラなどの小型美種であればまず問題ないですし、ちょっとおもしろい種類を選ぶのであれば、サカサナマズやゴールデンレオパードタティア、トランスルーセントグラスキャットなどがいいかと思います。
おすすめのフィルターは?
特別な事情が無ければ、ろ過能力が高くてメンテナンスも楽な上部フィルターがおすすめです。
また、砂に潜るという性質があるので、底に敷くタイプの底面フィルターはおすすめできません。
もし自分の水槽にどのフィルターが合うのか分からない場合はこちらの記事【水槽用フィルター(ろ過器)のろ過力比較と特徴・性能一覧】をごらんください。
ただ、先ほども言いましたが、選ぶのがめんどくさいとかであれば上部フィルターを選んでもらえればまあ問題ないでしょう。
どんなレイアウトにすればいい?
まず底床に関してですが、本種は砂に潜るという習性があるので角ばったものはNGです。田砂 やスドー ボトムサンドなどがおすすめです。また、その潜るという性質上、ソイルを使ってしまうと水槽が常に濁ってしまう可能性があるので、避けた方がいいです。
レイアウトに関してですが、本種は臆病なので土管や流木、水草で隠れ家を作ってあげた方がいいです。ただ、植える系の水草だと抜かれてしまアヌビアスナナなどの、流木に活着できる系の水草の方がいいです。
かかりやすい病気は?
環境に慣れてしまえば丈夫なのですが、水温の急激な変化や、外部からの持ち込みで白点病を発症する可能性があります。他の魚より魚病薬には弱いので、白点病の初期症状であれば
①2,3日かけて水温を2~3℃上げる
②塩分濃度が0.5%になる様に塩を入れる
③毎日1/3の水替えをする
という対応で自然治癒を狙いましょう。
ただ、症状が進んでしまっている白場合は、投薬しないほうがまずいので、迷わず魚病薬を使いましょう。対処法を以下にまとめます。
◆白点病が重症化した場合の対処法
飼育水を1/2程度替え、グリーンFリキッドを投入します。(アグデン、ニューグリーンFでも対応できます。)また、塩分濃度が0.5%程度になるように食塩を入れてあげると回復が早くなります。
その他注意点
基本的には丈夫で飼育しやすい種類ですが、少し気を付けてほしい点が4点あるのでお伝えします。
◆フィルターのストレーナー部分に侵入する可能性があります
⇒フィルターの吸い込み口には必ずスポンジを付けるようにしましょう。専用のものが販売されています。
◆けっこう臆病です
⇒上でも述べましたが、やはり臆病です。なので隠れ家を作ってあげるのはもちろんですが、急に水槽の前に顔を出したり、大きな音を出さないようにしましょう。
◆飛び出し注意
結構飛び出します。こんなところから?というところからも飛び出すので、どんなに小さな隙間でもうめるようにしましょう。
◆底床の掃除を怠らない
基本は底の方にいますし、潜ることもあるので定期的な水換えと一緒に底床の掃除も怠らないようにしましょう。汚い状態が続くとそれが原因で病気を発症する可能性があります。
クーリーローチの飼育法まとめ
いかがだったでしょうか?丈夫だし温和だし安価(笑)だし、かなり魅力的な種類だと言えると思います。
以上のことに気を付けてぜひ飼育してみてくださいね。ちなみに、クーリーローチではなくクラウンローチという同じく温和で飼育しやすい種類もおすすめです(大きさはクーリーローチよりもだいぶ大きいですが・・・)