夏になると近くの川や池で魚を捕まえて、それを飼育したい!となることも多いかと思います。
僕も昔はそうやってタナゴとかどじょうとかをよく飼育してました。
ただ、これは実際に捕まえた魚を飼育したことがある人なら分かると思いますが、意外と上手くいかないことも多いです。
普通にショップで買った魚とは少し違った、より丁寧な扱いが必要になってきます。
今回はそんな感じで、川や池で捕まえた魚を持ち帰って飼育する際の注意点などをお話ししたいと思います。
※写真はアブラボテbycharm
捕まえてから家に持ち帰るまで
『こんなの普通にバケツに入れて持ち帰ればいいんじゃないの?』と思う人も多いかもしれません。確かに秋とか春とかで、かつ短時間で家に持ち帰れるのであればそれでもいいでしょう。
でも夏場、長時間バケツに捕まえた魚を入れると酸欠などを起こし、たいていの場合弱ってしまいます。また弱るだけならまだいいですが、最悪の場合死んでしまうこともあります(そしてこれは決してレアケースではありません)。
なので捕まえた後の取り扱いには注意が必要です。
バケツにはエアポンプ必須
これ結構大切です。『エアポンプって言っても電源無いけど・・・』と思われるかたもいるかもしれませんが、実は電池で動く携帯型のエアポンプというのが存在します。
特に夏場は携帯型のエアポンプは必須でした。また、2WAYエアーポンプと言って、外では乾電池、車内では電源で動くという優れものもあります。
ただ、エアポンプとか買いたくない・・・どうせほとんど使う機会ないし・・・という方も多いと思います。
基本はエアポンプ推奨ですが、どうしても買いたくないのであれば現地の水草も一緒に入れてあげましょう。
光合成によって酸素を供給してくれるので、ないよりはましです。
魚を入れたバケツは日陰に置こう
これも必須です。特に夏場、バケツをまちがって日向に置いてしまうとバケツ内の水温が異常に上がって中の魚が全滅してしまう可能性があります。
家に持ち帰ってから水槽に導入するまで
本当は水槽に導入する2週間くらい前からから回ししておくのが理想的と言われることもありますが、はっきり言って水槽を立ち上げたその日に魚を入れても全く問題ないですし、実際その日に水槽を用意する方がほとんどかと思います。
ただここで注意してほしいのが、いきなり水槽に魚をぶちこまないということです。
バケツの中と水槽内の水温・水質は大きく違うはずです。その状態で入れてしまうと、そのショックで死んでしまう可能性があります。
水合わせを行う
なのでここで【水合わせ】を行います。熱帯魚を飼育したことがある人なら分かると思いますが、水槽に魚の入った袋をぷかぷか浮かべて水温を合わせて、そのあとで袋の中に少しずつ水槽内の水を入れて徐々に水質を合わせていく・・・というものです。
ただ今回は袋ではなくバケツに魚が入っているので、その状態で水合わせを行います。
まずはバケツに水槽内の水を少しずつ入れていきます。
基本的には【点滴法】と言われる方法を使うのが一般的です。点滴法とは、エアポンプで使用するチューブに、エアーを分岐させる三又分岐を取り付けて少しずつ水槽内の水を入れていく方法です。
【参考動画】
まあこれがめんどくさいという人は手で水槽内の水をすくって少しずつバケツに入れていってもいいです。
これを30分くらいかけてゆっくり行います。その際にバケツがいっぱいになったら、半分ほど水を捨てて、同じ作業を繰り返します。
水合わせが完了したら、網で魚だけすくって水槽内に入れてあげます。
魚が入っている水槽に導入する場合
【理想】
病気を持ち込む可能性があるので、捕まえた魚だけを上記の方法で別水槽に入れて(一般的にはトリートメントタンクといいます)、そこにメチレンブルーを規定量入れます。
2週間ほど経った後で、水合わせをしたうえでメイン水槽に入れます。
【現実】
水槽は一つしかないので、水合わせをしたうえで魚が入っている水槽に入れる
現実はこんな感じだと思います(笑)。
ただ、もともと飼育してる魚に思い入れがとっても強いのであれば無理をしてでもトリートメントタンクを使用したほうがいいです。
トリートメントタンクは、【水槽+投げ込みフィルター(活性炭が入っていないもの。薬の有効作用も吸収してしまうので)】みたいな、ほんとに簡易的なものでもいいので、これを用意してあげるだけでも病気も持ち込みを大幅に減らせます。
導入後の飼育法
ここで書いてある内容は、捕まえた魚だけでなく、新たに魚を買う場合に必須の知識になるので覚えておくといいでしょう。
餌はすぐにあげていいの?
水槽を立ち上げたばかりの頃はろ過バクテリアがまだ繁殖していないので餌の量を抑えないといけません。
【ろ過バクテリアって何?という方はこちら↓】
餌をあげたい気持ちは分かりますが、そこはぐっと抑えて、3日間は断食させましょう。それくらい食べなくても死にません。
導入4日目以降から、魚の様子を見つつ少しずつ餌を与えていきます。 具体的には1日1回、1~2分程度で食べられる量を与えましょう。
少なくても導入後1~2週間は上記の量を守りましょう。【少し少ないかも?】くらいの餌の量でとどめておいた方が無難です。
水換えの頻度は?
通常であれば1週間に1回、全水量の1/3程度を換えるのが一般的ですが、先ほども言った通りまだろ過バクテリアが繁殖していない状態なので、導入してから2~3週間は、週2回、1/3程度の水換えを行います。
まとめ
まとめると、捕まえた魚を大切に飼育しましょう、ということです。
ではではー