ABYの熱帯魚図鑑

初心者の方でも、初めて熱帯魚を飼育する方でも分かりやすくお伝えできればと思います。よろしくお願いします♪ちなみにABYとはアクアブロガーよしきの略です(´・ω・`)

ノーザンバラムンディが大きくならないって本当?

ノーザンバラムンディと言えば、アロワナの仲間ではそこまで大きくならない種類なので、アロワナを飼育したいんだけど大きくなりそうでなかなか手が出ない・・・・という方が手を出しがちな種類です。

今回は、そんなノーザンバラムンディが本当に大きくならないのかを自身の経験も含めて考えてみました。

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出展:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Scleropages_Jardinii_Prague_2012_1.jpg

  

他のアロワナの仲間と最大サイズを比べてみよう

一般的に言われている、自然界での最大サイズで比べてみまし た(資料により異なるばあいが多いので、一番多いかなと思われる情報を載せています)。

自然界での最大サイズ 

 

確かに、シルバーアロワナやブラックアロワナよりは多少小さいようです。

ただ、アジアアロワナと最大サイズはだいたい同じくらいです。

ではなぜ、ノーザンバラムンディだけ、大きくならないとまことしやかにささやかれているのでしょうか?

うーん。。。では、次に水槽内での最大サイズを見てみましょう

水槽内での最大サイズ

これを見ても、アジアアロワナと最大サイズはだいたい同じくらいです。

なのになぜノーザンバラムンディだけ大きくならないと言われているかというと、これはおそらくですが、その個体の値段に原因があるかと思っています。

アジアアロワナって基本的に高いんですよ。アジアアロワナの中でも安いグリーンアロワナでも、数万円はしますし、それ以外の紅竜や過背金龍とかだと数十万は当たり前で、3桁万円の個体もいます。

一方ノーザンバラムンディだと、その個体の大きさにもよりますが、1万円でおつりがくる場合が多いです。

なので、残酷な話かもですが、記事を書く人も安いノーザンバラムンディだったら『大きくならない!』『多少小さい水槽でも大丈夫』と書いて失敗しても、まあ安いし許されるっしょ!となるのではないかと思います。

例えばアジアアロワナ90㎝水槽で飼育できます!言い切って、実際その記事を信じて90㎝水槽で飼育させていた人がそのアジアアロワナを死なせてしまったら・・・もちろん自分が責任を取るわけではないですが、なんとなく引け目を感じてしまいますよね。

命の価値に差があるようで少し嫌ですが、これがリアルなところかと勝手に思っています。 

 

 

大きくならないって何㎝くらいの基準?

これに関して言うと、人によってその基準は多少変わるかもしれませんが、例えば【ノーザンバラムンディ 大きくならない】で検索する人の気持ちは

『ノーザンバラムンディ、90㎝規格水槽で終生飼育できないかなー』

ではないでしょうか。※90㎝規格水槽=90㎝×45㎝×45㎝の水槽

これを要約すると【90㎝水槽で終生飼育できる=45㎝くらいで成長止まるのかな】となります。

つまりノーザンバラムンディに限って言うと大きくならない=45㎝以下というのが基準になるかなと思います。

なのでみなさん45㎝で成長が止まるのかどうかを必死に探しているわけですね。

では実際に45㎝で成長が止まるのかを説明していきます。

 

ノーザンバラムンディは本当に大きくならない?

上で書きましたが、水槽内での最大サイズは40~60㎝くらいでしょう。ただ、60㎝にまで到達する個体は稀なので、50㎝くらいだと思ってもらえればいいかなと思います。

なので、大きくならない=45㎝と考えると微妙です。個体と環境によります。

ただ、仮に45㎝で成長が止まったとしても、彼らはシルバーアロワナやブラックアロワナなどと違い、体が硬いです。これはシルバーアロワナとノーザンバラムンディが泳いでいる姿を見れば一目瞭然です。

なので、45㎝の個体であっても、90㎝水槽で飼育するとするとかなりきついかと思います。

実際にショップで働いていた時にはもちろんシルバーアロワナもノーザンバラムンディも扱ったことがありますが、ノーザンバラムンディの場合、個体のサイズ≒水槽の縦幅になるとかなり窮屈そうです。シルバーアロワナなどは多少縦幅を超えたとしても体が柔らかいので、そこまで窮屈そうには見えません。

よって45㎝で成長が止まるような個体であっても、本来の希望である90㎝規格水槽での終生飼育は個人的にはおすすめできません。

最低でも90㎝×60㎝×45㎝の水槽が必要かと思いますが、やはりアジアアロワナと同じ基準で120㎝×60㎝×45㎝の水槽は用意してほしいです。

なので結論は

45㎝で成長が止まる個体もいるが、90㎝規格水槽での飼育はおすすめしないよ!

です。

どうせならその個体の魅力を最大限生かせる環境を用意してあげましょ♪

 

それでも大きくさせたくない人はどうすればいいの?

ここまで読んだ上でも、『どうしても大きくさせたくない!』という人もいるかと思います。

そんな人に言いたいことは『じゃあノーザンバラムンディ飼育はあきらめて『 バタフライフィッシュでも飼育しとけ!』ということです。

別にバタフライフィッシュを馬鹿にしてるわけではないですよ(笑)。バタフライフィッシュも一応アロワナの仲間なので、紹介させていただきました。

ただ、もう購入してしまって、しかもネットで購入したから引き取ってくれるショップも近くに無い、という人もいるかと思います。

そういった人に向けてお話しします。

まず、どんなに最低でも90㎝規格水槽は用意してください。さすがに60㎝規格水槽では100%無理です。

90㎝規格水槽で肉食魚を飼育する場合に必要な情報はこちらの記事【90㎝水槽で古代魚・肉食魚・中型魚を飼育するのに必要な用品とその値段はいくら?】に載せましたのでよかったらご参考ください。

そして、餌の量を制限しましょう。30㎝に到達するまでは普通に餌を与えるのですが、それ以降は2~3日に1回ペースにしましょう。もちろん個体にもよりますが、30㎝程度までは結構早く成長します。それ以降の成長スピードは鈍化するので、そのタイミングで餌の量を制限します。それでも死ぬことはないので安心してください。

あと、90㎝規格水槽で40㎝前後の肉食魚を飼育するとなると、水質の悪化も早いですし、基本的に丈夫ですがあまり古い水を好まないので週1回、1/3の水換えは怠らないようにしてください。

まあこんなところですね。このやり方だと成長スピードを鈍化させられるのでその間にお金をためてより大きい水槽を買ってあげるのもいいかと思います。

 

まとめ

体が硬いっていうこともあって、確かにシルバーアロワナとかブラックアロワナよりも小さいっすけど、それでも90㎝規格水槽だと厳しいかなと思います。

ではでは