熱帯魚を飼育したことがある方なら共感していただけると思いますが、始める前は「なんだか難しそう」というイメージを持つ方が多いと思います。ですが、実際に飼育を始めてみると「意外と簡単かも」と感じる方も多いのではないでしょうか。
実際その通りで、基本的には順調に飼育できることが多いのですが、飼育を続けていると、思わぬトラブルに遭遇することもあります。
私自身もこれまで熱帯魚を飼育したり、熱帯魚ショップで働く中で、さまざまな失敗やトラブルを経験してきました。ただ、これらの原因を理解してしっかりと対策を取れば、ほとんどのトラブルは未然に防ぐことができます。
今回は、熱帯魚飼育でよくある失敗6選とその対策をご紹介します。これから熱帯魚飼育を始める方や、今まさにトラブルに悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
水が白く濁る(白濁)
原因
水槽を立ち上げたばかりの頃にあるあるなのが、水が白く濁る「白濁」です。これは水槽内のバクテリアバランスがまだ安定していないことが主な原因です。特に新しい水槽では、魚の排泄物などを分解するバクテリアが十分に増えていないので、この現象が起こることが多いです。バクテリアについて詳しく知りたい方はこちら「水槽内でのバクテリアの役割とは?【バクテリアの種類も解説するよ】 」も併せてご参照ください。
また、水槽を立ち上げてから時間が経過していても、水量に対して入れる魚の数が多かったり、餌をあげすぎたりすると白濁することがあります。
対策
まず、水槽の立ち上げ時には魚を入れすぎないことが大切です。水槽に対して入れられる匹数の目安はこちら「60㎝水槽で飼育できる匹数は?過密状態のサインとは? 」をご参照ください。特に立ち上げ当初は、この基準よりも少なめに入れることをおすすめします。
また、肉食魚を飼育される場合、パイロットフィッシュとしてメダカなどを複数匹入れておき、2~3週間後、ある程度バクテリアが増えたであろうタイミングで本命の肉食魚を入れて、そのメダカはそのまま餌になるという方法が取られることが多いです。
その後は、追加で魚を入れすぎず、餌を与えすぎず、定期的に水換えを行えば(水換えのやりすぎは厳禁。目安は週1回、全水量の1/3程度)問題ないかと思います。
突然死してしまう
原因
正直、原因不明なことも多いですが、それ以外は水質の悪化や急変によるものであることが多いです。特に肉食魚や丈夫な種類を飼育している場合、表には症状が出ず、いきなり死んでしまう、ということがあります。
対策
対策としては、上記白濁対策と同じになります。これに加えるとしたら、「日々の観察」ですかね。弱い種類であれば明らかに病気の症状として出てくるので、その症状に合わせて対応すればいいのですが、丈夫な種類の場合はなかなか分かりやすい症状として出てこないことが多いので、日々観察して、「なんとなく色が悪いな」とか「なんとなく餌の食いが悪いな」等、ちょっとした変化に気づくことが大切になります。
コケが大量発生する
原因
コケの光量が多すぎたり、栄養過多となると発生します。特に照明を長時間つけすぎたり、栄養分の多いソイル(ADAのアマゾニアとか)を使ったりすると大量発生することがあります。
対策
まず、光量対策について、直射日光は避けるということは大前提として、照明時間を1日6〜8時間程度にすることをおすすめします。
また、栄養過多対策としては、またまたで恐縮ですが、白濁対策と同様のものがメインとなります。
ただ、水草水槽を作るとなって、アマゾニア等の栄養系のソイルを使用した場合、ある程度のコケの発生は避けられないので、最初の2週間くらいは水換えの頻度を2日に1回にするとか、オトシンクルス、ヤマトヌマエビ(柔らかい葉っぱ等は食べられてしまうので注意)、ミナミヌマエビ等、コケを食べてくれる生物を導入して対策するといいかと思います。
あとはBioコケクリア等のコケ抑制剤を使用するのもいいと思います。こちらの商品は比較的魚や水草に優しい商品ですが、古代魚、ナマズなどの薬に弱い魚を飼育している方や、水草水槽に入れる場合は必ず商品説明を読んでから使用しましょう。
ヒーターの故障
原因
ヒーターが故障して温める機能が無くなったり、逆に水温が無限に上がったりします。どちらにしても飼育している熱帯魚にとっては致命的なことですので、アクアリストとしては絶対に避けたい事故の一つです。
私もこの事故で2匹☆にしてしまっています・・・。
対策
対策としては、以下の通りとなります。
・信頼できるメーカーのヒーターを使う
→最近は改善されているかもですが、ひと昔前まではGEXのヒーターは故障が多く怖くて使えなかったですね。なので最新GEX事情は分からないのですが、個人的にはエヴァリスのヒーターは安心して使用できますね。
・1年以上は使用しない
→おそらくどのヒーターにも1年以上は使わないでください的なことは書いてあると思いますが、「まあ大丈夫でしょう」と1年を超えて使用している人、結構多いんじゃないですかね。これ、ダメですよ。必ず1年経ったら交換しましょう。ただ、意外といつ買ったか分からなくなるみたいなことはあるあるだと思うので、どこか水槽の周りに超簡易的なメモでもなんでもいいので、使用期限が分かるものを貼っておくといいと思います。
・予備を用意しておく
→無限に水温が上がってしまうパターンの故障の場合、これ一発でアウトになってしまうケースあ多いですが、ただただ起動しなくなったパターンの場合であれば、気付くタイミングによってはリカバリー可能です。でもその場でヒーターが無いと手遅れになってしまうこともありますので、1個は予備用として用意しておきましょう。
・水温計を設置して、日頃から水温を確認する
→ヒーターが故障した場合でもすぐに気づけるよう、毎日朝晩くらいは確認するようにしましょう。
魚の飛び出し
原因
原因は単純で、魚の飛び出すスペースがあるからです。飛び出しやすい種類と飛び出しにくい種類がいますが、たまに「え、お前飛び出すタイプなの?知らなかった・・。」ということもあるので、特定の種類に対してだけ注意すればいいという訳ではないのが難しいところですが、できる限りの対策はしてあげましょう。
対策
前提として、全種類飛び出す可能性があります。特に生体を導入してからその環境に慣れるまでの間はどの種類でも飛び出す可能性がありますので、特別こだわりがなければ以下の対策をどの生体に対しても行うことをおすすめします。
まず、水面が出ないように全面に水槽用の蓋を設置するのは基本として、ヒータのコードを入れるためのちょっとした隙間からでも飛び出したりもするので、ウールマットを上手いこと切って隙間を埋めるなどの対策が必要です。
あと大きめの種類の場合、パワーもあるので蓋に重しをするなどの対策も併せて必要となります。
その他、驚かせない、水位を下げるなどの対策もありますが、基本はやはり隙間をつくらないというところが大切です。
また、以下に飛び出し事故の多い種類を挙げていきます。これらの種類は絶対に飛び出す隙間を与えてはいけません。
・スネークヘッド
・アロワナ、古代魚
・ハチェット
・プレコ、コリドラス
・小型カラシン、コイ
・オトシンクルス
・エビ
いやいや、ほとんど全種類やんけ、と思われるかもしれませんが、実際飛び出しますので・・・。
特にスネークヘッド、アロワナ、ハチェット、コイ、オトシンクルス、エビは多いような気がするので、より気を引き締めて対策をする必要があります。
まとめ
挙げればきりがないのですが、パッと思いつく、よくある失敗を書いてみました。
どれもとても基本的な内容ですし、実行するにしても特段難しい内容ではないので、ぜひこの記事を参考に楽しいアクアリウムライフをお過ごしください!