日本淡水魚を飼育するときの悩みどころの一つとして【どうしても地味な感じになってしまう】というのがあるかと思います。
熱帯魚飼育の場合は熱帯魚自身がカラフルなので、それだけでも彩が豊かになりますが、日本淡水魚だとそもそもが地味なのでどうしても水槽自体が地味になってしまう傾向にあります・・・。
もちろんカラフルな日本淡水魚を飼育するという手もありますが、やはりカラフルな日本淡水魚ってそんなに多くないので、水草で彩を与えるのが手っ取り早い方法かと思います。
なので今回はそんな地味な日本淡水魚水槽をカラフルな水槽にしてくれるおすすめの水草を紹介します。
もちろん二酸化炭素の添加も必要なく、ヒーターなしで育成可能な丈夫な種類に絞って紹介するのでご安心ください。
あと、ショップではあまり見かけることがなく、採取するしかない、みたいな水草も排除してます。
マツモ
やっぱり一番のおすすめはこのマツモですね。金魚水槽にもよく用いられる、いわゆる【金魚藻】の一つです。
①なにより丈夫
➁安価
➂手に入りやすい
④日本っぽい
➄素焼きリングなどに入れて沈めてもいいし、ただ浮かせておくだけでもいい
※素焼きリングに入れるとこんなイメージ↓ この状態で買うこともできます。
ということで個人的に圧倒的におすすめなのはこのマツモですね。日本淡水魚水槽に入れる水草にもし迷ったらマツモを選ぶのがいいかと思います。
ただ、成長が速すぎてすぐに水槽内を覆いつくしてしまうというのがたまにキズです。そうすると下の方のマツモに光が当たらなくなって腐ってしまう可能性があるので、適度に間引いてあげましょう。
間引いたものをメルカリなどに出品するとおこずかい稼ぎにもなります(笑)。
アナカリス(オオカナダモ)
こちらも、マツモと同じく金魚藻の一つです。オオカナダモという和名の方が一般的には有名かもしれません。
もちろんこいつも丈夫ですし、浮かせても写真のように素焼きリングに入れても、植えてもいいのですが、浮かせるだけだと見た目はあまりよくないです。
やはり茎太い水草を浮かべるのには若干の違和感を覚えますね。
まあそれでも育てやすいですし、安価で手に入れやすいので水草の入門種としておすすめです。
カボンバ
これも金魚藻の一つです。この記事で紹介する最後の金魚藻です。見た目は個人的には3つの金魚藻の中で一番いいと思います。綺麗ですね。
ただ他の2つの比べると結構デリケートですぐに溶けてしまうイメージがあります。
また基本的には写真のように素焼きリングに入れるか、砂利に埋めるかなのですが、素焼きリングに入れると、入れた部分が溶けてしまいます。
また植えるとなったらやはりそれなりに厚く砂利を敷かないといけないので、少し大変です。
なので何も考えずにプカプカ浮かべておけばいいマツモやアナカリスと比べたら若干難易度は上がりますが、それでも水草の中では育成は容易な方です。
バリスネリア
本種はセキショウモ属に分類され、その一つであるセキショウモは日本に自生しています。
そんなこともあって本種も丈夫で育てやすいです。
ただ成長が早く、小さい水槽だとすぐに伸びて水面を覆ってしまうので最低でも幅60㎝以上の水槽を用意してあげた方がいいです。
こちらも安価・入手しやすい・丈夫、と3拍子そろった水草です。
水槽背面を覆うようにバリスネリアを植えると雰囲気のあるいい水槽レイアウトになると思います。
スクリューバリスネリア(ネジレモ)
一般的にはスクリューバリスネリアとして販売されていることが多いですが、和名では【ネジレモ】と呼ばれます。
葉がねじれているバリスネリアと考えてもらって問題ないです。葉がねじれているので、この水草を植えるだけで【おしゃれ感】を出すことが可能です。
葉がねじれている以外は普通のバリスネリアと同じであると考えてもらっていいかと思います。なので丈夫で育てやすいです。
こちらのほうが若干成長が遅い気もしますが、まあそこまで大差ないです。
ヤナギモ(ささも)
ザ・和風という感じの水草ですね。日本でも幅広く自生しており、『え、こんなとこにも?』という、ドブ川みたいなところにも生えているので、育成自体は容易です。
この水草もけっこう長くなるので、いわゆる後景草として使用するといいでしょう。
CO2の添加もいらないし、比較的高水温(30℃くらい)にも耐えてくれる優秀な水草ですが、一般的な熱帯魚ショップではあんまり見かけないかもです。
近くに販売されてるショップがなければcharmなどのネット通販を利用するのもいいですね。
エビモ
諸説ありますが、エビがいる場所に生えているということから、この【エビモ】という名前で呼ばれるようになったようです。
水草全体の中では育成は容易な方ですが、上で挙げた水草と比べると強い光が必要だったり、極力CO2は添加した方がいい、など若干デリケートな面があります。
このエビモの見た目に惚れた!とかでなければ特別選ばなくてもいいかもしれません。
(番外編)アヌビアスナナ
日本ぽくはないですが、めちゃくちゃ丈夫でおすすめの水草です。
活着する系の水草は丈夫なイメージがあるのですが、その中でも群を抜いて丈夫です。
岩や流木に、糸や針金で巻き付けて育成させると、勝手に根が岩や流木に活着してくれますので、植える必要がありません。つまり砂利を厚く敷く必要がないのでメンテナンスが楽になります。
かなりの抵光量でも育成できるので、かすかに入ってくる太陽光でも特に問題ありません。
また、かなり葉が硬いので、せっかく入れた水草が食べられてしまう。。。という心配もありません。
ただ、葉が大きく、小さめのすいそうだとレイアウトをぶち壊してしまう可能性もあるので、それが心配な方はアヌビアスナナプチをおすすめします(うちのニューレインボースネークヘッドの飼育水槽にも使用してます。よかったらご参考ください)。
迷ったら水草を選べばいいの?
この記事を読んでいてなんでこの人は【砂利を厚く敷く】ことに対してこんなにネガティブなんだ、と思った方もいるかもしれません。実際になんでもいいので魚を飼育したことがある方なら分かると思いますが、砂利の掃除ってめっちゃめんどくさいんですよ!
なのでそこらへんのケアを継続的にできる自信が無ければ、浮かばせるだけでいいマツモとか、岩などに活着させられるアヌビアスナナをおすすめします。
いかがだったでしょうか。
水草を購入する際の参考にしてもらえると嬉しいです。