当たり前ですが、気温が下がれば水槽内の水温も下がります。その水温の下がった水に触れてこう思う人も多いでしょう。
『こんな冷たい水で大丈夫?』
『水槽用のヒーター入れた方がいいんじゃない?』
特に飼育経験があまりない人はそう思うかもしれません。よってこの記事ではそんな疑問についてずばっと答えていきたいと思います。
金魚飼育で冬にヒーターって必要なの?
ずばっと答えてしまうと、結論【ピンポンパール以外はあっても無くてもどっちでも大丈夫】です。
【ピンポンパールの飼育法】でも解説してますが、ピンポンパールはそもそも東南アジア・中国で作出されており、日本の冬みたいな低水温に対して耐性がありません。よってヒーターが必要になってきますが(日本で繁殖された低水温に強い種類もいますが、あくまで例外だと思っておいたほうがいいです)、他の種類については凍ってしまうほどの水温でなければヒーターは無くても飼育できます。
また、最初にヒーターはあってもなくてもどっちでも大丈夫、と書いた通り、ヒーターを入れて飼育することも可能です。
以下の項目でヒーターを使用するメリット・デメリットをお話しします。
ヒータを使用するメリット
ヒーターを使用するメリットについて、結論からお話しすると、以下の3点になります
◆病気になりづらい
◆冬でも餌を与えられる
◆水温が一定に保たれる
上記について詳しく解説していきましょう。
病気になりづらい
病気になる理由は、水質の悪化・水質の急激な変化・いじめ・外部からの持ち込み、等様々ありますが、大きい理由の一つが【水温の急激な低下(変化)】です。
特に、金魚飼育でよく発生する白点病については、水温の低下によって引き起こされることが多いです。
ヒーターを入れることで水温が一定に保たれれば、少なくても水温変化が原因の病気については防ぐことができます。
冬でも餌を与えられる
水温が下がると活性も下がり、それに伴い餌食いも悪くなります。それに対応して餌の量も調整できればいいのですが、ついついあげすぎて食べ残しにより水質が悪化する可能性もありまし、低水温下では消化不良も起こしやすいです。
ヒーターを使用すれば、そういった問題は特に起こらないので、初心者でも管理しやすいでしょう。
水温が一定に保たれる
ヒーターの機能が水温を一定に保つことなので、当たり前のことを言っておりますが(笑)、これは結構重要です。
まず先に述べたように病気の予防に大きく貢献してくれます。
あと、水温が一定になることで体力の低下を防いでくれます。
室内飼育の場合、人がいるときは部屋を暖めるので水温が上がり、いないときは下がるというのを繰り返すかと思います。
低い温度で一定であれば冬眠状態に入り、極力体力を使わない状態になるのですが、室内の飼育では水温が上がり下がりしてしまうので、暖かい時に餌を食べ、夜寒くなった時に冬眠状態になってしまい、食べた物を消化できないで、消化器官にダメージが蓄積されていくという状態になったり、水温が上がったときに無駄に動いてしまい、体力をすり減らすという状況になる可能性があります。
体力の減退もやはり病気につながりやすくなるので、そこもヒーターを使用することで防ぐことができます。
ヒーターを使用するデメリット
これだけメリットがあるなら、ヒーターを入れるしかないじゃん!と思った人もいるかと思いますが、物事は一長一短、メリットもあればデメリットもあるので、そこらへんもお話ししていきます。
結論、デメリットは以下4点です
◆季節感がなくなるので、繁殖できない
◆寿命が短くなる説がある
◆ヒータの維持費がかかる
◆金魚がやけどをする可能性がある
上記について詳しく解説していきましょう。
季節感がなくなるので、繁殖できない
金魚というか日本淡水魚全般がそうなのですが、水温の変化が繁殖のスイッチになるので、水温が一定に保たれるヒータを入れてしまうと、繁殖はできません。
繁殖をさせたいという場合はヒーター使用せずに飼育する必要があります。
寿命が短くなる説がある
本来冬場は代謝が下がる(≒老化スピードがかなり遅い)はずなのにヒーターを利用することで代謝を上げている(≒通常通り老化する)ので、冬場に代謝を下げない分、寿命が短くなる、という理屈です。
この理屈がどれだけ正しいかはよく分かりませんし、そもそも寿命まで金魚を育てられる人ってどれくらいいるのでしょうか?
だいたいはその前に病気になって死なせてしまう人の方が圧倒的に多いので、であれば多少寿命は短くなる【かも】しれませんが、ヒーターを使用した方がはるかに長生きさせられると思います。
ヒーターの維持費がかかる
1年ごとに替えた方がいいですが、それを考えたしてもヒーター自体の値段は大したことはありません。
費用がかさむ可能性があるのは【電気代】です。
まあそれでも60㎝水槽1本くらいまでであればそこまで気にするほどではないですが、その数が多くなったり、より大型の水槽になったりするとびっくりするくらいかかることがあります。
ちなみに一人暮らしで90㎝水槽×1、60㎝水槽×1で冬の1か月の電気代が10000円近くだったのを覚えています(通常は高くても5000円超えたことはありませんでした)。
金魚がやけどをする可能性がある
ヒータを裸のまま入れてしまうと、金魚がそこに触れてやけどする可能性があるので、必ずカバーをしてあげましょう。
結局ヒーターは入れた方がいいの?
上記を踏まえて考えると、繁殖を考えていないのであればヒーターは入れたほうがいいと思います。
ヒーターを入れることによる大きなデメリットが繁殖できないということなので、そこが気にならないのであればメリットの方が圧倒的に大きいと考えています。
特に病気の防止にヒーターはかなり役立ってくれます。実際に僕が働いていたショップでも金魚水槽にはヒーターを入れていました。
ヒーターは何を買えばいいの?
金魚用ヒーターでも、熱帯魚用ヒーターでもどちらでもいいのですが、電気代や寿命が短くなるというのが気になる人は、金魚用のヒーターを買った方がいいかと思います。
2000円ちょっと出せば買えます。
まとめ
ピンポンパールを飼育する人は基本的に入れた方がいいです。繁殖狙いの人はヒーターは入れない方がいいです!!
以上!