ABYの熱帯魚図鑑

初心者の方でも、初めて熱帯魚を飼育する方でも分かりやすくお伝えできればと思います。よろしくお願いします♪ちなみにABYとはアクアブロガーよしきの略です(´・ω・`)

ピンポンパールの飼育法(飼育難易度は?ヒーターは必要?など)

ピンポンパールってかわいいですよね。

でも普通の金魚と同じように飼育すると失敗することがけっこうあります。ただ、ポイントさえ押さえれば特別難しい金魚でもないので、今回は【かわいいピンポンパール上手に飼育する方法】をお伝えしていきたいと思います。

 

ピンポンパールの飼育難易度と失敗しないためのポイントは?

飼育難易度で言うと、他の金魚と同じように飼育すると失敗することが多いので一般的には【難しい】とされています。

ただ、『ここさえ押さえれば失敗しづらい!』というポイントがあるので教えちゃいます。それはずばり水温です。ピンポンパールは主に東南アジア・中国で作出されており、日本の冬みたいな低水温に対して耐性がありません。

国産の個体は低水温に耐性のある個体もありますが、そもそもが丈夫な種類ではないわけです。

なので一年を通してヒーターを入れてあげることで、飼育が格段に上手くいきやすくなります。

ちなみにこのポイントさえ押さえればあとは琉金など、他の金魚と同じように飼育できます。

どこで販売されているの?価格は?

大きめのペットショップ・熱帯魚ショップでは比較的売られていることが多いです。また、近くにそういったショップがなくてもcharmのようなネット通販を使えば比較的容易に手に入れることができます。

寿命は?

本来の寿命は10年くらいと言われていますが、何らかの飼育上のトラブルなどで、実際は5~7年くらいの場合が多いです。

大きさ・適切な水槽サイズは?

最大サイズは10㎝くらいなので意外と大きくなりますよね。琉金とか出目金と同じくらいの大きさに成長します。

なので3~4匹までだったら60㎝水槽、2匹までの飼育だったら45㎝水槽が理想かなと思います。

まあもう少し多く入れても飼育はできるかと思いますが余裕をもって飼育すると考えるとこれくらいがベストかなと。

ヒーターは必要?野外飼育は可能?

先ほどもお話ししましたが、【基本的には】ヒーターは必要です。この【基本的には】というのを詳しく説明していきます。

ヒーターは必要?

日本で繁殖された個体であれば低水温に強い個体もおり、実際に低水温にも強いピンポンパールの作出に力を入れているショップもあります。

ただ、やはりまだまだ中国産のピンポンパールの方が一般的であり、しかももともとが丈夫な種類ではないので、国産の個体であっても、ヒーターを使用して水温の変化を少なくした方が状態よく飼育できるのは変わらないです。

なので個人的にはヒーターを使用することをおすすめします。

また『寒くなったらヒーターを使用すれば大丈夫!』という人もいますが、そもそも寒くなったらって水温が何度になったらなの?とか、寒暖差が激しい春先とかはどうすればいいの??と、個人的には思うので、1年中ヒーターを使用した方が無難かと思います(季節感がなくなるので繁殖は難しくなりますが・・・)。

ちなみに使用するヒーターですが、普通の熱帯魚用のヒーターでも、金魚用のヒーターでもどちらでも大丈夫です。

【参考記事】

www.yoshiki-diary.com

野外飼育は可能?

上記内容である程度答えは出ていますが、野外飼育はやめたほうがいいです。大人しく室内でヒーターを使用して飼育しましょう。

 

餌はなにをあげればいいの?

大きくしたいとかの願望があるのであれば、金魚用の人工飼料だけでなく、冷凍赤虫などもミックスしてあげた方がいいのですが、特にこだわりがないのであれば金魚用の人工飼料だけでも問題なく飼育できます。

また浮上性の餌と沈下性の餌があり、どちらの餌を与えればいいのか迷うと思います。結論、迷ったら浮上性の餌の餌を選びましょう。

沈下性の餌のほうが一粒当たりの栄養価は高いのですが、浮上性の餌の方が残った餌を取り除きやすいので、餌をあげすぎたとしても水質の悪化を防ぐことができます。

なので沈下性の餌を与える場合は、ある程度目安が分かってからの方がいいと思います。 

混泳は可能?

泳ぎが下手くそなので、混泳させる場合はピンポンパール同士がいいです。

まあその理由もありますし、個人的にはピンポンパールだけの水槽の方が、ピンポンパールの本来の可愛さが楽しめるかと思います。

またヤマトヌマエビなどのエビとの混泳ですが、ピンポンパールが小さいうちは大丈夫だと思いますが大きさに差が出てくると食べられてしまう可能性があります。

少なくてもミナミヌマエビやレッドチェリーシュリンプはやめた方がいいです。『ヤマトヌマエビならまあいけるかな?』とは思いますが、自己責任でお願いします。

おすすめのフィルターは?

こんなかわいい風貌のピンポンパールですが、他の金魚と同じように水を汚しやすいです。そして汚しやすいわりに水質の悪化に弱いので、ろ過力が大きいフィルターを選びましょう。

個人的にはろ過能力が高くメンテナンスもしやすい上部フィルターがおすすめですね。

見た目をすっきりさせたくて、かつ定期的な底床掃除をやりきれる、という人はろ過能力は高いけどメンテナンスがめんどくさい底面フィルターがいいと思います。

また、外部式フィルターも水槽内の見た目すっきりでろ過能力も高いですが、これもメンテナンスがめんどくさいので、そのメンテナンスがやりきれるのであれば外部式フィルターでもいいでしょう。

まあ迷ったら上部フィルターを選んでおけば間違いないです。

どんなレイアウトにすればいい?

ここでは砂利に関してと、水草・アクセサリー類にかんして説明します。

砂利は敷くべき?

まず砂利に関してですが、敷くべきか敷かないべきかは個人の好みになります。

 

◆敷くメリット

・体色がきれいになる

・水槽全体の見た目がいい

・ろ過バクテリアが繁殖しやすい(水を汚しやすい金魚飼育にとっては正直そこまで大きな影響はありません)

※ろ過バクテリアって何?という方はこちら→【初心者向け】熱帯魚飼育方法を簡単にまとめました

 

◆敷かないメリット

・水中のごみを吸いながら水を吸い出せばいいだけなので水換えが楽

 

砂利を敷かないと掃除がかなり楽になります。なぜなら砂利を敷くと、水換えの際に砂利の中の汚れを一緒に吸い出さないといけないのですがこれがけっこうめんどくさいからです。

なので、【見た目重視なら敷く】【楽をしたいなら敷かない】という選択になると思います。

まあ個人的にはせっかく飼育するのであればちょっと面倒でも敷いてあげた方がいいかなと思います。僕もチャンナプルクラという肉食魚を飼育しているのですが、面倒でも見た目を重視して砂利を敷いています。そして毎回しっかり砂利の掃除をしています。

敷く砂利に関しては、粒は細かすぎなければなんでもいいです。個人的にはろかジャリがおすすめですね。水槽全体の雰囲気も明るくなるし、水の浄化作用もあります。

 

水草・アクセサリーは入れた方がいいの?

こちらに関してもどっちでも大丈夫ですが、見た目をよくしたいなら入れたほうがいいです。

特に水草に関しては金魚とよく合うのでおすすめです。

もし入れるのであれば、マツモやアナカリスやカボンバなどのいわゆる【金魚藻】を入れる人が多いですね。

この3つの中でも、カボンバは割と弱い印象があるので、初心者の方はマツモかアナカリスを入れてあげるといいです。

ただここらへんの水草は葉が柔らかく餌になってしまう可能性があります。

なのでそれが気になるのであればアヌビアスナナなど、葉が硬い水草を入れるといいです。

ちなみにアヌビアスナナは砂利に埋めるのではなく、岩や流木に結びつけて活着させて入れることが多いです。

また水槽用のアクセサリー類ですが、人工的に作られたものを入れ過ぎるとダサくなってしまうので、アクセントとして一点だけ入れるとか、岩や流木のみを使用した方が格好いいレイアウトが作れると思います。

かかりやすい病気は?

基本的には他の金魚と同じように白点病・尾腐され病(カラムナリス症)・赤斑病(エロモナス症)・転覆病などにかかりやすいです。

またエロモナス症は、他の金魚でかかった場合はピンポンパールの場合は赤斑病と呼ばれることが多いです。あと、目が黒いんだけど大丈夫?みたいな心配も多いのでそこらへんも解説していきます。対処法を以下に書きます。

白点病

まず、水槽の1/3~1/2の水換えを行い、白点虫を追い出します。

その後、ニューグリーンF、アグデン、グリーンFリキッド、グリーンFクリアーなどを投入して薬浴します。水草が入っていないのであればグリーンFリキッドもいいと思います。

上記に加えて0.5%程度の濃度での塩浴(食塩を水槽に入れること)も効果的です。 

尾ぐされ病(カラムナリス症)

飼育水を1/2程度換え、グリーンFゴールドなどの尾ぐされ病治療用の薬を投薬します。

上記に加えて0.5%程度の濃度での塩浴(食塩を水槽に入れること)も効果的です。 

赤斑病(エロモナス症)

飼育水を1/2程度換え、グリーンFゴールドなどの松カサ病用の治療用の薬を投薬します。

上記に加えて0.5%程度の濃度での塩浴(食塩を水槽に入れること)も効果的です。

この病気は進行が進むと治療が困難なので早期発見・早期治療が大切です。

転覆病

原因・治療法がはっきり分かっていない病気です。初期段階であれば大幅な減食・25℃程度の加温・0.5%程度の塩浴で治る可能性があります。

餌の与えすぎによる浮き袋の圧迫により起こるともいわれているので、まずは餌の与えすぎに注意しましょう。

目が黒いんだけど大丈夫?

結論、これは病気ではないので大丈夫です。目の色素が黒いだけです。ただ逆に言うと病気ではないがゆえに治しようがありません。なのでそこが気になる場合は購入を避けた方がいいでしょう。

ピンポンパールを飼育するのに必要な用品は? 

ここまで記事を読んでみて、ピンポンパールを飼育したい!でも何を用意すればいいのかよくわからない、と思った方も多いかもしれません。そこで最後にピンポンパールを飼育するのに必要な用品をまとめます。

・水槽

・水槽台

・ろ過器

・ライト

・水温計

・砂利

・餌

・アミ

・水替え用のホース

・カルキ抜き等の水質調整剤

・(必要なら)水草

・ヒーター

詳しくはこちら【金魚の飼育にかかる用品とか費用とかまとめました - ABYの熱帯魚図鑑】で費用も含めて説明しています。