よく見たら魚の体に白点が付いてる・・・とか、「あれ、鱗立ってない?」などなど、魚を飼育していたら、様々な事象に遭遇することと思います。
ただ、それって発見した時にはもう病気を発病している状態なんですよね。もちろん、早期発見さえできればそれだけ治る可能性は高まりますが、できれば病気にはかからないのが一番ですよね。
なので本記事では
・魚の状態
・外部からの持ち込み
・飼育水
の3つの観点から魚の病気の予防法に関して説明していきます。
魚の病気は、 【魚の状態】【外部からの持ち込み】【飼育水】これら3つのどれかとどれかが重なりあって発病することが多いです。
なので、逆に考えると、【魚の状態】が悪かったとしても【外部からの持ち込み】が無ければ発病する可能性は下がりますし、【外部からの持ち込み】があったとしても【魚の状態】が良く、【飼育水】も良好であれば、それも発病する可能性減ります。
なので、病気を予防するためには【魚の状態】【飼育水】を良好に保ち、【外部からの持ち込み】を無くすことが大切です。
魚の状態をよく観察しよう
魚の状態を見極めるには日々の観察がとても大切になってきます。
魚を観察するべき点は多数あるのですが、主に以下の点を観察してみましょう。
餌食いが悪くなっていないか
これは僕もめっちゃ気にして見てます。いつも寄ってきてる個体が寄ってこなかったり、食べる量がいつもより少なかったり・・・。そういった場合は下記にも書いてありますが、まず体表に異常が無いか見ます。ない場合はとりあえず半分くらい水を換えます。亜硝酸塩が溜まっていると餌食いが落ちるので、水換えで取り除いてあげます。病気でなければこれで改善されます。
粘膜が増加して体が白濁していないか
何らかの寄生虫が寄生している可能性があります(寄生虫を追い出そうとして粘膜の分泌量が増えてる)。数日かけて2~3℃程度水温を上げ、0.3%程度の塩分濃度になるように塩を入れて様子を見ましょう。
体色が暗い気がする
いじめられていてストレス過多になっているor水質の悪化or水質(PH)が合っていない可能性があります。隔離か、水質(アンモニア濃度・亜硝酸濃度・PH)をチェックしましょう。
底の方でじっとしている
上記と同じです。いじめられていてストレス過多になっているor水質の悪化or水質(PH)が合っていない可能性があります。隔離か、水質(アンモニア濃度・亜硝酸濃度・PH)をチェックしましょう。
身体を岩などにこすりつける
白点虫がえらなどに寄生している可能性があります。体表に白点が見えていない場合はまだ初期段階なので、数日かけて2~3℃程度水温を上げるとともに投薬しましょう。この状態なら7~10日程度でほぼ完治するはずです。
詳しくはこちら⇒【熱帯魚がかかりやすい病気まとめ~症状・原因・治療法まで~ 】
また、これはあまり知られていないですが、水替え時に粘膜保護剤が入っていないカルキ抜きを使用すると、保護粘膜が溶けてしまい、それによって身体をこすりつけるという行為に至ってしまうことがあります。
水替え時のみこの症状が現れる場合は、粘膜保護剤が入っているコンディショナーを使うだけで解決するはずです。
鰓のふちやヒレの先端が白くなっている
カラムナリス病の初期症状が現れていると考えられます。塩分濃度が0.5%程度になるように調整し、エルバージュ等を投薬します。
重症化すると治療が困難な病気なので、初期段階で治療することが大切です。
詳しくはこちら(尾ぐされ病のところで紹介してます)⇒【熱帯魚がかかりやすい病気まとめ~症状・原因・治療法まで~】
口を水面でパクパクさせる
酸欠の可能性が高いです。 飼育数が適切か確認しましょう。また、どうしても減らせない場合はエアレーションを追加するなどして溶存酸素量を増やしましょう。
飼育水は大丈夫?
魚が状態を崩しているときはだいたい飼育水に問題があることが多いです。人間でいうところの空気と同じようなものです。
ずっと排気ガスが充満する部屋にいたら体調崩しますよねそれと同じことです。また、目には見えにくいという点でも似ています。
なので、できるだけ数値として計れるものを用意しておいた方がいいです。
水質の悪化
一般的な水質の悪化というのは、アンモニア濃度・亜硝酸濃度が高い状態の事を示します。Seachem シーケム アンモニアアラート Ammonia Alert 淡水・海水用や、テトラテスト 亜硝酸試薬NO2−(淡水・海水用)で確認することができます。
水質・水温の急変
水質の急変に関しては、主に水替え時に起こることが多いです。1度の水替えは特別な事情が無い限り多くても半分程度に抑えましょう。
また、水温に関しては必ず水温を飼育水に合わせてから水槽内に入れるようにしましょう。
特に冬場などで水温が急激に下がってしまうと白点病にかかる確率がぐーんと上がってしまいます。
外部からの持ち込みに気を付けよう
せっかく魚の様子を毎日観察して、こまめに水替え、水質チェックしたとしても、外部から病気を持ち込まれたらそれらの努力がぶち壊されます。
なので、病気を持ち込ませないように、以下の事に注意しましょう。
状態が悪い個体を購入しない
【魚の状態】の項目でお話したような状態の魚を購入しないことがまず大切です。よく見てから購入を決めましょう
トリートメントタンクを使おう
ショップでたとえ状態が問題なくても、実は病気が潜伏中で、魚の状態に表れていない場合もあります。そういった場合は見ただけで判断することは非常に困難なので、トリートメントタンクを上手く利用しましょう。
投げ込みフィルター+ヒーターだけでもいいので、メインの水槽に入れる前にそこで1~2週間程度様子をみましょう。また、その時にメチレンブルーなどを投薬しておくと効果的です。
ようは、ショップで買った個体をいきなりメイン水槽に入れるのはやめたほうがいいですよー、ということです。
魚の病気の予防法
いかがだったでしょうか?まとめると
・魚をよく観察する
・異変があったらすぐに対応する
・水質を感覚ではなく数値で確認する
・ショップで買った個体をいきなりメイン水槽に入れない
ということが大切になります。
これらを意識して、状態よく飼育していきましょう。
ただ、それでもどうしても病気にかかってしまうこともあると思います。そういった場合はこちらの記事を参考にしてください