ABYの熱帯魚図鑑

初心者の方でも、初めて熱帯魚を飼育する方でも分かりやすくお伝えできればと思います。よろしくお願いします♪ちなみにABYとはアクアブロガーよしきの略です(´・ω・`)

ナマズの飼い方(生態・大きさ・水温・寿命・餌・水槽サイズ)などまとめ

ナマズって可愛いですよね。

みなさんも熱帯魚ショップや池などで見たことがあるかもしれません。ぼくは近くの池にいるのを見てなんとなく「飼いたいなー」と思っていました。

でもどれくらい大きくなるのかも分からないし、餌とかも何をあげれば分からないし・・・ということで諦めた経験があります。

今回はそういった方のために、実は奥が深い【ナマズの飼い方】について説明します。

ちなみに、本記事のナマズというのは、最も一般的なナマズである【マナマズ】を指します。ビワコオオナマズやイワトコナマズは飼育法が異なりますのでご注意ください。

 

 

生態・生息地は?

日本各地に分布しており、河川の中流から下流に生息しています。魚類、エビなどの甲殻類の他にもカエルや昆虫等も食べます。また、水草を食すこともあります。昼間は水草や岩陰に隠れていることが多く、夜に活発に活動する夜行性の魚です。

 

販売はされているの?

販売はされていますが、日本淡水魚に力を入れている熱帯魚ショップでたまに見かけるくらいです。なのでcharmなどのネット通販を利用した方が早いかと思います。稚魚が1000~1500円前後で販売されています。

 

寿命は?長生きなの?

基本的にナマズの仲間は長生きです。本種も10年以上は生きるので長く付き合ってあげましょう。

 

大きさは?

自然界では最大60㎝の大きさに成長しますが、水槽内だとよほど大きな水槽で飼育しない限り40~50cmくらいで成長は止まります。

 

必要な水槽サイズは?

稚魚であれば45cm水槽、60㎝水槽でも飼育可能ですが、終生飼育を考えると最低でも90㎝水槽は必要になると思います。

 

混泳は可能?

本種に限らず、ナマズの仲間は気が荒い種類が多いので、基本的に混泳は難しいと思ったほうがいいでしょう。また、口が大きいので、金魚やフナなどの小型~中型の魚はもちろん、自分と同じくらいの大きさの魚でも食べてしまう可能性があります。また、スネークヘッドはナマズよりも大きかったとしても体が長細いので食べられてしまう可能性があります。

可能性があるとしたらナマズよりも大きく、生活スペースが重ならない オスカー・アロワナ・コイでしょうか。ただ、ナマズ自体が混泳に向いている種類ではないので、上手くいかないことを前提で(ちゃんとダメだった場合の別水槽を用意しておいたうえで)挑戦してみるのはありかなと思います。

もちろんアロワナ、オスカー等の熱帯魚と飼育するときは熱帯魚に環境を合わせてくださいね。

 

餌は?人工餌には餌付くの?

生餌を与える場合はめだか、冷凍赤虫、小赤、エビなどになると思います。生餌を与える場合は、栄養に偏りが出ないように、赤虫だけ、小赤だけ、とかではなく、数種類の餌を混ぜて与えたほうが良いです。

もしそれが面倒で、かつランニングコストが気になるという方は、人工飼料に餌付かせた方がいいです。栄養バランスも優れていますし、餌からの病気の持ち込みも防げます。

人工飼料に餌付けたい場合は、まず冷凍赤虫に慣らせる⇒その赤虫のにおいを付けたクリルを与える⇒そのクリルのにおいを付けたキャットを与える。この流れで餌付ければほとんどの個体が餌付きます。

この過程がめんどくさいという人はクリルから始めてもいいと思います。その場合は、クリルに水をしみこませた後に軽くつまむとクリル中の空気が抜けて沈むようになるので、ナマズなどの底生肉食魚に与える場合はこの方法がおすすめです。

上記の方法を試してもなかなか餌付かない場合はこちらの記事【肉食魚・大型魚への人工飼料の餌付け方法まとめ】をご参考ください。

 

適切な水温は?

活発に活動するのが10~30℃とされているので、冬場はほとんど動きません。動きませんが、水面が凍るほど水温が下がらなければ問題ありません。なので室内での飼育であればヒーターは必要ないです。ただ、下記にも述べますが水温の低下により白点病や水かび病にかかりやすくなるので、それが怖い場合は金魚用のヒーターを使うといいと思います。

まあヒーターなしで自然に冬を越した方が状態がいいという話もあるので・・・そこは自己判断におまかせします。ちなみに僕が勤めていた熱帯魚ショップではヒーターを使っていましたが、特に状態を崩すということはなかったです。

また、高水温と溶存酸素量の低下にはけっこう弱いので、夏場はメインのろ過器だけでなくエアレーションを多めにしてあげるといいです。

 

ナマズにおすすめのフィルターは?

肉食魚で水を汚しやすいので、ろ過力が高くないぶくぶくだったり、投げ込みフィルターだったり、外掛け式のフィルターはあまりお勧めできません。ろ過力の高い上部フィルターだったり、外部式フィルターをお勧めします。

ただ、溶存酸素量を増やすために、あくまでサブ的にぶくぶくや投げ込みフィルターを入れてあげるのはいいと思います。

 

 

冬眠ってするの?

冬眠というかたちではしないのですが、冬場はあまり活動的ではないので、餌は控えめにしましょう。また、もし食べ残してしまった場合はすぐに取り除きましょう。

 

かかりやすい病気は?

白点病・水かび病にかかりやすいです。また、水質が悪化すると目が白くなったりします。めっちゃデリケートという訳ではないですが、ポリプテルスのようにめっちゃ丈夫ということもないので、日ごろの管理が大切です。

ただ、正しく飼育していても上記のような症状が出る場合もあるので、それぞれの対策方法を解説します。

 

白点病になった場合

ナマズの場合、鱗が無い分、他の魚より魚病薬には弱いです。なので、白点病の初期症状であれば①2,3日かけて水温を2~3℃上げる②塩分濃度が0.5%になる様に塩を入れる③毎日1/5~1/4の水替えをする④いつもよりも多めに餌を与える(食べ残さない程度)、という対応で自然治癒を狙いましょう。

ただ、症状が進んでしまっている場合は、投薬しないほうがまずいので、迷わず魚病薬を使いましょう。投薬する場合はニューグリーンF、アグデン、グリーンFリキッド、グリーンFクリアーなどを使用します。

 

水かび病になった場合

水かび病の場合、白点病よりもやっかいなので迷わず投薬しましょう。手順は以下の通りです。

まずは飼育水を1/2程度替え、グリーンFリキッドを投入します。アグデン、ニューグリーンFでも対応できます。また、塩分濃度が0.5%程度になるように食塩を入れてあげると回復が早くなります。水かび病は重症化すると治療が困難なので、早期発見、早期治療が大切です。

 

目が白くなってしまった場合

片方の目だけ白くなっている場合は単純に傷がついているだけだと考えられるのでほおっておいても治ります。

両目とも白くなっている場合、これは完全に水質の悪化なので、1/2~2/3ほどの水替えを行います。その後毎日1/5~1/4の水替えを行います。また、ろ過槽が汚れいてる可能性があるので、ろ過槽の掃除も行いましょう。それでも治らない(快方に向かわない)場合は、ろ過槽も含めて水槽をリセットしましょう。

 

底砂って必要?

底砂があると落ち着き、ストレス減退につながりますが、底砂の掃除を怠ると水質の悪化につながるので、清潔に保てる自信がないのであれば敷かないほうがいいです。底砂を入れないとなかなか落ち着いていないのであれば土管などを入れてあげるといいです。

 

ナマズってなつくの?

人工飼料に餌付けると、「この人は餌をくれる人」と覚えてくれるので、水槽の前に行ったときにふらふらーと寄ってきてくれて、いわゆる【餌くれダンス】をしてくれます。ただ哺乳類と違って、”なつく”というよりも”なれる”ですね。まあそれでも正面から見たナマズはとてもかわいいので、そういった姿を見たい人はがんばって人工飼料に餌付けましょう

 

ナマズって寝るの?

寝るというよりは横になって休むことがあります。なので慌てて薬を入れたりしないようにしましょう。ただ、お腹を上にして浮かんでいる場合は危険です。白点病や水かび病の症状が出ていないか確認し、出て入れば上記の方法で治療、もし出ていなくても何らかの危険サインなので、ヒーターで水温をあげたり、毎日1/5~1/4の水替えを行ったり、エアレーションを多めにするなどして対応しましょう。

 

ナマズの水槽に水草って入れられるの?

有茎草など、底砂に埋める様なタイプの水草は全部抜かれるので難しいです。どうしても水草を導入したいのであれば、ミクロソリウムやアヌビアスナナを流木に活着させるか、マツモやアナカリスを水槽にぷかぷか浮かべるしかないかと思います。

 

ナマズの飼い方まとめ

いかがだったでしょうか?先にも述べましたが、めっちゃデリケートという訳ではないですが、めっちゃ丈夫ということもないので、ナマズを上手に飼育するには日ごろの管理がとても大切です。また、とても長生きする種類なので上記の事を参考に、長く付き合ってくださいね。