みなさん、テトラオドンバイレイって知ってますか?東南アジアに住む純淡水性のフグで、皮弁と呼ばれる突起がまるで髭のように生えていることから、別名【毛フグ】とも呼ばれています。
実はこのフグ、とても珍しい種類でなかなかお目にかかることがありません。そのためか、本種に関する情報があまりネットでも出回っていないので、ここは僕が頑張らないと!ということでいろいろ調べてみました。よかったら飼育の参考にしてみてください。
- どこで販売されているの?
- 餌は?人工飼料には餌付くの?
- 最大サイズ・適切な水槽サイズは?
- おすすめのフィルター(ろ過器)は?
- 適切な水温・水質は?
- 寿命は?
- 混泳は可能?
- 繁殖は?
- テトラオドンバイレイがかかりやすい病気は?
- テトラオドンバイレイ(毛フグ)の飼育法まとめ
どこで販売されているの?
かねだいや、パウパウアクアガーデン、PDなどの大型の熱帯魚ショップでたまに見かける程度です。ただ、かなりめずらしい種類なのでやみくもに行っても「売ってませんでしたー」で終わる可能性が高いです。なので、もし購入したいのであればあらかじめ電話で確認したほうがいいと思います。
また、もし近くにそういた大型のショップがない場合は、ネット通販を利用しましょう。それでもなかなか見つからないと思うので、根気よく探して、もしいたら即買いしましょう。
値段は?
8㎝程度の稚魚が8000~13000円程度で販売されています。一般的にはネット通販のほうが安く販売されている場合が多いです。
餌は?人工飼料には餌付くの?
生餌の場合は、小赤だったり、メダカがメインになると思いますが、栄養のバランスを考えて、必ず生餌には餌をしっかりあげたうえで与えましょう。また、同じ理由で時々エビなどを与える方がいいです。
ただ栄養バランスだったり、管理のしやすさを考えると人工餌に慣れさせた方がいいでしょう。
ショップで生餌だけ与えている場合はいきなり人工餌を食べるようになることは無いです。特に淡水フグは、他の肉食魚と比べ人工餌に慣れにくい印象があります(あくまで主観ですが・・・)。ただ、本種は他のフグよりもならせやすいと思います(これも主観ですが・・・笑)
なので、まずは嗜好性の高いクリルに慣らせましょう。
なかなか普通の食べてくれない場合は、こちらのフグ専用のクリルがおすすめです。これはかなりおすすめ(2回目笑)です。食いが全く違うのでびっくりしました。
普通のクリルはなかなか食べてくれない・・・という方、ぜひためしてみるといいと思います。水を含ませたときのエビ感?というか生々しさが全然ほかのクリルとは違います。
まずはクリルに慣らせることで、”この人は餌をくれるひとなんだ”と覚えさせることができます。それからクリルに混ぜてキャットなどを与えるといいです。
クリルには慣れたけどカーニバル(キャット)は食べない場合は?
それでもなかなか食べてくれない場合は、クリルを濡らして、そのエキスをカーニバル(キャット)にかけてからあげると結構食べてくれます。
また、メコンフグは個体によって底にじっとしていたり、活発に泳いだりしているので、その個体によってキャットなのかカーニバルなのかを選択したほうがいいです。
食べてくれないからと言って、クリル単食にするのは絶対にやめましょう。栄養が偏ってしまい、背中が曲がったり、寿命が短くなる可能性があります。
最大サイズ・適切な水槽サイズは?
最大で13~15㎝程度の成長します。小さい頃は遊泳性が高くよく泳ぎますが、大きくなるとあまり泳がず、底の方でじっとしている場合が多いので、そこまで大きい水槽を用意する必要はないでしょう。45㎝規格水槽が用意できれば問題ないです。
おすすめのフィルター(ろ過器)は?
肉食魚で水を汚しやすいので、ろ過力が高くないぶくぶくだったり、投げ込みフィルターだったり、外掛け式のフィルターはあまりお勧めできません。ろ過力の高い上部フィルターだったり、外部式フィルターをお勧めします。
ただ、溶存酸素量を増やすために、サブ的にぶくぶくや投げ込みフィルターを入れてあげるのはいいと思います。
また、底砂に潜る習性があるので、底面フィルターはおすすめできません。
適切な水温・水質は?
水温に関しては、一般的な熱帯魚と同じように25~28℃程度を好みます。
また水質に関しては中性前後を好みます。ただ、極端にアルカリ、もしくは酸性に傾かなければそこまで気にしなくても大丈夫です。
寿命は?
約5年です。
混泳は可能?
本種に限らず、淡水フグは気が荒いので、混泳は難しいです。
繁殖は?
水槽内での繁殖例がまだ少ないのですが、きゅ~ぶさんで繁殖の成功例があるので、参考にさせていただきました。以下の説明は、きゅーぶさんでの成功事例と、自分自身の経験をミックスして分かりやすくまとめたものになります。
まずは雌雄を判別しよう
◆オスの特徴
・ひげが多い(人間と同じですね笑)
・腹部にまだら模様が入る
◆メスの特徴
・ひげが少ない
・腹部が白い
これらの点で雌雄を判別します。
一緒の水槽に入れよう
オスメスともに性成熟したであろう大きさの12cm以上の個体を、幅45cmの水槽に一緒に入れています。また、現地の環境に合わせるために水温を26℃程度にし、弱アルカリ性ににするためにサンゴを投入します。すると相性がよければオスがメスを追尾し始めます。すると7日~10日後に水槽内に卵を産み付けます。その後5~6日程度で孵化します。
孵化後
孵化後は、ブラインシュリンプや稚魚用の人工飼料を与えます。
テトラオドンバイレイがかかりやすい病気は?
主に白点病にかかりやすいです。白点病は水温の低下が引き金になることが多いので、加温を忘れないことと、冬場の水替え時にしっかりと水槽内の水温に合わせた状態の水を入れるようにしましょう。
もし白点病になってしまった場合はどうすればいいの?
鱗が無い分、他の魚より魚病薬には弱いです。なので、白点病の初期症状であれば①2、3日かけて水温を2~3℃上げる②塩分濃度が0.5%になる様に塩を入れる③毎日1/3の水替えをする、という対応で自然治癒を狙いましょう。
ただ、症状が進んでしまっている場合は、投薬しないほうがまずいので、迷わず魚病薬を使いましょう。
◆使い方↓
飼育水を1/2程度替え、グリーンFリキッドを投入します。(アグデン、ニューグリーンFでも対応できます。)また、塩分濃度が0.5%程度になるように食塩を入れてあげると回復が早くなります。
テトラオドンバイレイ(毛フグ)の飼育法まとめ
いかがだったでしょうか?
たしかに珍しい種類ではありますが、だからといって飼育が特別難しいということは特にないです。繁殖を絶対に成功させたい!とかでなければ通常の飼育知識で問題なく飼育できる種類ですので、ぜひ飼育してみてくださいね♪
ただ、飼育したいと思っても何を用意していいのか分からないという方も多いかと思います。そういった方はこちら【45cmで古代魚・肉食魚・中型魚を飼育するのに必要な値段はいくら? 】で必要な用品と値段をまとめていまるので、よかったら参考にしていただければと思います。