ルアーフィッシングをしたことがある人であれば、一度は【雷魚】という名前を聞いたことがあると思います。でも実は雷魚と一言で言ってもタイワンドジョウとカムルチーとコウタイという3種類に分かれているって知ってました?
(コウタイはコウタイとして認識されてることが多いので実質2種類かもしれません・・・)
また、せっかく釣ったけど・・・またはペットショップで見かけていいなーと思ったけど飼育方法が分からない、という方も多いのではないでしょうか?
なので今回は雷魚の分類から飼育法まで詳しく説明していきます。
- 雷魚とは?
- 生態は?
- 生体はどこで販売されてるの?値段は?
- 寿命は?
- 雷魚の餌は?人工飼料には慣れるの?
- 飼育に適切な水温は?
- 全長は?
- 適切な水槽サイズは?
- 雷魚におすすめのろ過器(フィルター)は?
- 熱帯魚とかと混泳ってできるの?
- 雷魚ってなつくの?
- 雷魚の飼育法まとめ
雷魚とは?
雷魚の仲間は、蛇のような頭を持っていることから、英名では【スネークヘッド】と呼ばれています。また、日本で雷魚と呼ぶときは、カムルチー、タイワンドジョウ、コウタイを指すことが多いです。また、コウタイはコウタイとして認識されてることが多いので実質カムルチーとタイワンドジョウを指して雷魚と呼ぶことが多いです。この2種は非常に似ているのですが、模様だったり最大サイズなどが異なるので、以下で少し細かく解説します。コウタイに関してはこちらの【コウタイの飼育法】をご覧ください。
雷魚の種類について
◆カムルチー
全長約1m。体側の斑点はタイワンドジョウよりも大きいです。
◆タイワンドジョウ
全長約60㎝。体表の斑点はカムルチーよりも細かいです。
生態は?
日本ではほぼ全国どこにでも分布しています。中流から下流の流れが緩やかなところや、野池などに生息しており、ハスなどの浮草や水生植物が生い茂っている環境を好みます。
自然界では魚、水生昆虫だけでなく、カエルなどの両生類や、まれにネズミや水鳥の雛なども捕食することがあります。
生体はどこで販売されてるの?値段は?
ペットショップや熱帯魚ショップで、稚魚が1000~1500円程度で販売されています。
もしいなければそのお店で取り寄せてもらうか、ネット通販での購入となります。ネットであれば比較的容易に見つけることができるでしょう。
寿命は?
少なくても10年以上は生きます。
長く付き合ってあげましょう。
雷魚の餌は?人工飼料には慣れるの?
生餌を与える場合はめだか、冷凍赤虫、小赤、エビなどになると思います。生餌を与える場合は、栄養に偏りが出ないように、赤虫だけ、小赤だけ、とかではなく、数種類の餌を混ぜて与えたほうが良いです。
もしそれが面倒で、かつランニングコストが気になるという方は、人工飼料に餌付かせた方がいいです。栄養バランスも優れていますし、餌からの病気の持ち込みも防げます。
人工飼料に餌付けたい場合は、まず冷凍赤虫に慣らせる⇒その赤虫のにおいを付けたクリルを与える⇒そのクリルのにおいを付けたキャットかカーニバルを与える。この流れで餌付ければほとんどの個体が餌付きます。
なかなか水面に来てくれない個体はキャット、来てくれる個体はカーニバルという感じで分けるといいです。
上記の方法を試してもなかなか餌付かない場合はこちらの記事【肉食魚・大型魚への人工飼料の餌付け方法まとめ 】をご参考ください。
飼育に適切な水温は?
10~30℃くらいです。個体差はありますが、10℃を下回ると餌食いが悪くなるので、そうなったら餌の量を減らしてあげましょう。また、30℃を超えると状態を崩しやすくなるので、水槽用のクーラーを使用するか、エアレーションを強めにして溶存酸素量を増やしてあげましょう。
冬に無加温で飼育することは可能?
普通に日本に生息しているので、冬場でも水面が凍るほど水温が下がらなければ無加温で飼育は可能です。ただ、低水温だと水かび病や白点病にかかりやすくなるので、不安であれば金魚用のヒーターなどを使って加温してあげたほうが無難です。
全長は?
上でも少し説明しましたが、カムルチーであれば1m程度に成長し、タイワンドジョウであれば60㎝くらいで成長が止まります。
成長速度は?
カムルチーもタイワンドジョウも基本的に成長は早いです。稚魚から育てたとして、広い水槽で餌を十分に与えた場合、半年もすれば両種類とも30㎝程度に成長し、1年後にはカムルチーの場合は50cm、タイワンドジョウの場合は40㎝程度に成長します。もう1年すればほぼ最大サイズにまで成長するでしょう。
適切な水槽サイズは?
基本的に雷魚の全長がその水槽の縦幅と同じくらいになったら水槽を大きくする必要があります。
なので、30㎝までは60㎝水槽、45㎝までは90㎝水槽で飼育可能ですが、最終的にはカムルチーで180×100×100cm、タイワンドジョウで120×60×45㎝以上の水槽が必要になります。
また、大型になるとかなりの力があるので、暴れたときにガラス水槽だと割れてしまう可能性があります。なので120㎝以上の水槽を購入する場合はガラス製でなくアクリル製を選んだ方がいいです。
雷魚におすすめのろ過器(フィルター)は?
肉食魚で水を汚しやすいので、ろ過力が高くないぶくぶくだったり、投げ込みフィルターだったり、外掛け式のフィルターはあまりおすすめできません。ろ過力の高い上部フィルターだったり、外部式フィルターをおすすめします。また、120㎝を超える水槽ではオーバーフローを使用している人が多いです。
ただ、特に夏場などは溶存酸素量を増やすために、あくまでサブ的にぶくぶくや投げ込みフィルターを入れてあげるのはいいと思います。
熱帯魚とかと混泳ってできるの?
気が荒いので、基本的には単独飼育がいいということを前提で混泳可能な相手を考えていきたいと思います。
まずは大きさをそろえないと食べられてしまったり、いじめ殺されたりするので、そこを考慮に入れて考えると、レッドスネークヘッド、シルバーアロワナ、ガーパイク、オスフロ、エンドリケリーなどの大型ポリプ、レッドテールキャットなどの大型ナマズが候補に挙げられるかと思います。
ただ、やはり混泳に向いている種類ではないので、上手くいかないことを前提で(ちゃんとダメだった場合の別水槽を用意しておいたうえで)挑戦してみるのはありかなと思います。
もちろん、熱帯魚と飼育するときは熱帯魚に環境を合わせてくださいね。
雷魚ってなつくの?
なつくというより、魚の場合は【慣れる】の方が正確だと思いますが、人工飼料に餌付けることができれば、「この人は餌をくれる人」だと認識してくれるので、飼い主が水槽の前に行くと餌くれダンスをしてくれるようになります。栄養バランスのこともありますが、飼い主に慣れてくれるという意味でも、ぼくは人工飼料に餌付けることをおすすめします。
雷魚の飼育法まとめ
いかがだったでしょうか?ビワコオオナマズとならんで、日本淡水魚の中での最大級の大きさに成長する種類なので、もちろん気軽に飼育することはおすすめできませんが、しっかりと飼育設備を整えたうえで飼育すればかなり迫力のある個体に成長してくれます。
しっかりと最後まで飼育するという意思をもって(かつこの記事を参考にして笑)、長く付き合っていきましょう。