夏場の熱帯魚飼育について、ヒーターって必要なの?水温上昇の対策はどうすればいいの?と悩んでいる人、多いかと思います。
今回はそんな疑問にズバッと答えていきます。
夏でも状態よく熱帯魚を飼育するための力になれると嬉しいです。
※この記事はあくまで一般的な飼育方法で飼育できる熱帯魚を想定しています。ディスカス等、デリケートな種類は想定しておりませんので悪しからず。
夏場、ヒーターは入れなくていいの?
結論、水温30℃いかないくらいで一定に保たれるのであれば必要はありません。なぜ一定に保つ必要があるかというと、水温が上下することでベタの状態が悪くなる可能性があるからです。
熱帯魚は人間と違って変温動物なので、水温の上下とともに体温も上下します。体温が頻繁に上下するとなると、状態を崩しやすくなるというのは容易に想像できるかと思います。
また、この【一定に保つ】というのがが難しいところで、当然冷房と付けたり消したりしていては一定に保つことはできません。かといって昼間にも冷房を全く付けないとなると水温が上がりすぎる可能性もありますし、一日中冷房を付けているとなると電気代がかさんでしまいます。あと、寒がりの家族からクレームがくるかもしれません。
なので、普通に生活するうえで夏場に水温を一定に保つことは現実的ではありません。水温の上昇を抑える対策は下記に任せるとして、少なくとも水温が下がりすぎないように夏場でもヒーターを入れた方がいいかと思います。
水温上昇対策
水温を下げるにはどのような方法があるのでしょうか?水温を下げてしまえば、夏場に引き起こされる問題の根本解決につながりますので、その方法をざっと挙げていきます。
直射日光の当たらないところに水槽を置く
そもそも直射日光の当たるようなところに水槽を置くとコケが発生しやすいですし、水温も変化しやすいので、夏場とか関係なくおすすめしません。
水槽用のクーラーor扇風機(ファン)を使う
水槽用のクーラーは比較的高価(最低でも10,000円~)です。また、10,000円代でも高いという人も多いかと思うので、そういった場合は水槽用のファンを使うのがいいかと思います。高くても2,000円~3,000円程度の予算があれば問題ないでしょう。
人間用の扇風機を使う
水槽用のファンでも高いという人は、①上部フィルターを使っているのであれば、その蓋をとって直接水面に当てたり、➁上部フィルターを使っていなければ水槽の蓋を取って、扇風機を当てる、などで対応するのもありです。
水槽の水量をなるべく多いものにする
なんとなくイメージできるかと思いますが、水量が多いほど水温は変化しづらいです。
エアレーションを多めにする
これは、直接水温を下げる方法ではありませんが、夏場には酸欠になりやすいので、その対策としてエアレーションは強めにしてあげるといいです。
>また、エアーの量を調整できるやつじゃないなら、新たにもう一つ買うか、いっそのこと調整できるやつを買ってもいいかもしれません。おすすめは圧倒的に【水作 水心】ですね。静かですし丈夫です。エアポンプはこいつを買っておけば間違いないでしょう。
ライトを付けない
今はもうほとんど発熱しないLEDが普及していますし、蛍光灯であっても水温に与える影響はそこまで大きくないので、あまり効果は見込めないですが、まあやらないよりはいいと思います。
ただ、水草がある場合はライトを付けないと水草がダメになる可能性があるので、そこは入れている水草の丈夫さと相談になると思います(マツモとかアナカリスとかであれば多少光が入れば大丈夫でしょう)。
マツモとかアナカリスって何?というかたはこちら【日本淡水魚飼育におすすめの水草8種まとめ 】
水槽に発泡スチロール箱にかぶせて保冷剤を入れる
これは夏の通常の飼育法というより、特別気温が高い日でどうしても30℃を下回らないような日に使用する方法です。発泡スチロールをかぶせるというやり方なので、物理的に大きな水槽でこのやり方を実施するのは難しいかもです。
発泡スチロールをかぶせることで、保冷剤が溶けた後でも比較的長い時間水温を低くキープすることができます。
ここで注意してほしいのが、保冷剤を直接水槽に入れない、ということです。発泡スチロールと水槽の間に入れてください。直接入れてしまうと急激に水温が下がってしまったり、保冷剤に穴が開いているとそこから熱帯魚にとって有害な物質が水槽内に流れ出てしまいます。
旅行に行く場合の対策は?
詳しくは夏に旅行に行ったときに金魚の水槽はどうすればいいの? - ABYの熱帯魚図鑑で解説してますが(こちらは金魚に関する記事ですが、熱帯魚にものまま応用できます。)、ざっくり以下のことを気を付けてください。
・『旅行行ってるときに餌食べられなくてかわいそうだからいつもよりたくさん餌をあげよう』とかしない
・上記水温対策をしっかり行う(「水槽に発泡スチロール箱にかぶせて保冷剤を入れる」は除く)
・水槽用冷却ファンを使用する際、通常よりも水の減りが早いので、いつもよりも水位を上げてあげて、かつ【水足しくん】等で水の減りに対応していきましょう。
・凍ったペットボトルとか氷を入れたりしない
これらを気を付けて、かつ2泊3日程度の旅行であれば問題ないでしょう。
まとめ
夏場でも状態よく飼育できることを願ってます!