上部フィルターや外掛けフィルターを使用している人は多くいると思いますが、この安価でろ過能力も強い底面フィルターを使用している人は意外と少ないように感じます。僕もちゃんと調べる前はそうだったのですが、何となく『いやいや、こんなの大してろ過してくれないでしょ』と思っている人が多いのではないでしょうか?
なので今回は、実は非常に優秀な底面フィルターに関して説明します。
- 底面フィルターの仕組は?
- 底面フィルターのメリット・デメリットは?
- どんな時(魚)に底面フィルターがおすすめなの?
- 底面フィルターの種類はどんなのがあるの?
- 底面フィルターを使用する際にろ材って必要?
- おすすめの底床、おすすめできない底砂は?
- 底床の厚さは何cmくらいがいいの?
- 底面フィルターって水草って植えられるの?
- 結局おすすの底面フィルターって何?
- 底面フィルターまとめ
底面フィルターの仕組は?
エアレーション、もしくは水中ポンプを使って青い矢印のような水の流れを作り出し、水を循環させるのが底面フィルターのろ過システムです。
底面フィルターでは、水槽に敷いた底床に水を通過させることで低床そのものをろ材として利用するろ過方式を採用しています。底床全体がろ材の役割を果たしてくれるので、生物ろ過に優れ、ろ過能力が高いことが特徴です。また、一方で学ろ過が苦手で、メンテナンスも少し面倒なので、環境によって使い分けないといけません。まずは底面フィルターを使用した際のメリット・デメリットを知っておく必要があります。
底面フィルターのメリット・デメリットは?
◆メリット
・底床全体をろ材とするので生物ろ過に優れている
・見た目がすっきりしているので水槽内の美観を損なわない
・大きめのエアポンプがあれば、安価で複数の水槽に設置することができる
・底床中に止水域が作られない
→底床内を水が通過するので、細菌の発生が抑制できる
・稚魚などの吸い込み事故がない
◆デメリット
・こまめに底床の掃除をしないとろ過能力が下がり、水質が悪化する
・化学ろ過が苦手
→活性炭などの吸着系のろ材を入れるところがないので、生物ろ過に頼ってしまう
・敷く底床を選ぶ
→細かすぎると目詰まりを起こすのである程度大きめの底床を選ばないといけない。
・一度設置するとなかなか変えられない
→底床の下に設置するので、『やっぱり底面フィルター合わなかった・・』ということでろ過器を変更する際、かなり面倒くさい
・水草を植えると、根が絡まってろ過能力が落ちる
どんな時(魚)に底面フィルターがおすすめなの?
上記のメリット・デメリットを考えると、60㎝以下の水槽で、水草を植えず(浮草や、流木などに活着させるだけならok)、あまり水を汚さない小型魚を複数飼育する場合におすすめできます。なのでフンをよくする金魚や、肉食魚にはあまりおすすめできませんが、【60㎝以下の水槽】というのを守って、かつ週1回はかならず底床の掃除ができるのであれば飼育可能です。ただやはり90㎝を超えるとそ底面積がかなり大きくなってくるので、週1回必ず掃除をするというのはあまり現実出来ではありません。
底面フィルターの種類はどんなのがあるの?
ざっくり分けると、エアポンプをつなげるエアリフトタイプと、水中ポンプ用いた水中ポンプ型に分けられます。以下で詳しく説明します。
エアリフト型
いわゆる底面フィルターと言えば、こちらをイメージされる方が多いのではないでしょうか。下の写真のように水槽外にチューブを出せるようになっており、そこにエアポンプをつなげるというシステムになってます。
エアリフト型の仕組みは?
では、どのように水を回しているかというと、上の画像を見てほしいのですが、パイプ内の下のほうに小さなエアストーンが見えると思います。そこからエアーがでると気泡と一緒にパイプ内の水も押し上げられます。そうすると、押し上げられた水を埋め合わせるように、水槽内の水が底床を通過し、パイプ内を通過します。そしてそのパイプ内の水が押し上げられて・・・・というかたちで水を循環させています。
エアリフト型のメリット・デメリットは?
◆メリット
・エアレーションも同時にできる
・大きめのエアポンプがあれば、安価で複数の水槽に設置することができる
・水槽内がすっきりする
◆デメリット
・本体とは別でエアポンプを買わないといけないので、1つの水槽でのみ使用しようとすると、意外と高価になる
・使用するエアポンプによっては音がうるさい
こんな感じです。複数の水槽で、かつ静かなエアポンプを使用するのであればコスト的にも特に大きな問題はないのでは?と個人的には思います。そして静かなエアポンプと言えばこちらの【水心 】ではないでしょうか?実際寝室でつかってますが、音は全く気になりません(個人差はあると思いますが・・・・)
おすすめのエアリフト型の底面フィルターは?
正直、商品によって大きく変わるものではないので、とにかく値段で選びました。そうすると、やはり昔からの人気商品、ニッソー バイオフィルターがおすすめです。画像は60㎝水槽用ですが、45㎝、30㎝水槽用のものもあります。
水中ポンプ型
こちらは、下の写真のようにエアポンプを使わずに、水中ポンプを底面フィルターに連結して使用するタイプです。なので別でエアポンプを購入する必要はありません。また、それとは異なり別売りの水中フィルターを連結させるタイプがあります。こちらは水中フィルターを別で購入する必要がありますが、底面+水中フィルターでろ過ができるので、ろ過力が大きいのが特徴です。ちなみに外掛けフィルターや上部フィルターに連結させるタイプもありますが、うまく循環が行ないことがあるのであまりおすすめできません。
また、水中ポンプを連結させるとこのような感じになります↓
水中ポンプ型の仕組みは?
こちらは、エアリフト型よりもイメージはしやすいかと思います。単純に水中ポンプ、もしくは水中フィルターを連結させて水を循環させる仕組みです。
水中ポンプ型のメリット・デメリットは?
◆メリット
・水中ポンプ一体型を購入すれば別でエアポンプを購入しなくてよい
・ポンプが水中にあるので静が
・水中フィルターを使えばろ過力アップ→底面フィルターでは不可能だった活性炭などを使用しての化学ろ過が可能。化学ろ過って何?という方はこちら→熱帯魚飼育に関する基礎知識まとめ
◆デメリット
・単価が高いので、複数水槽があるとコストがかかる
・エアレーションができないものが多い(できても気休め程度)
・ポンプを分解して掃除して・・・ということをしないといけないのでメンテナンスが面倒
・水中フィルターを連結させた場合も、水中フィルターの中のろ材を取り出そうとすると一緒に底面フィルターを浮き上がって水槽内にごみが舞って・・・とかもあるので、こちらもメンテナンスが面倒
水中フィルターに連結させればろ過能力が確かに上がりますが、正直取り扱いがめんどうだ、という印象があります。また、美観が損なわれます。
おすすめの水中ポンプ型の底面フィルターは?
こちらに関しては圧倒的にニッソー マイクロパワー バイオフィルターがおすすめです。理由としては、①ポンプが上のほうについているのでメンテナンスが楽➁水中ポンプの弱点であったエアレーションをしてくれる(ちょっと弱いけど)➂光触媒を利用してろ過力アップ!④美観を損なわない、の4点です。水中ポンプ型の底面フィルターの購入をお考えの方は購入して損はないと思います。
エアリフト型と水中ポンプ型はどっちがおすすめなの?
実際僕はエアリフト型と水中ポンプ型の両方を使ったことがあるのですが、個人的にはエアリフト型がおすすめですね。扱いが楽ですし、安価で複数水槽に設置できるし、美観も損なわないので。ただ、これはあくまで個人的な意見なので、実際に自分で使ってみて判断した方がいいと思います
底面フィルターを使用する際にろ材って必要?
底床自体がろ材の役割を果たしてくれるので、基本的には必要ありません。ただ、水中フィルターと連結させる場合は水中フィルター内にろ材を入れる必要があります。その際には底面フィルターでは入れるのが不可能な活性炭、ゼオライトなどの化学ろ過材を入れることをおすすめします。
おすすめの底床、おすすめできない底砂は?
底面フィルターは、底床そのものをろ材としているので、その底床の選び方が非常に重要になってきます。以下の内容を参考にして慎重に選びましょう
おすすめの底床
まずは前提条件として粒の大きさは3㎜以上あることです。これ以上細かいと目詰まりを起こしてしまいます。
・大磯砂
→どのショップでも販売されており、安価で形も崩れにくいのでおすすめです。また、粒も丸いので底で生活するコリドラス、どじょうなどがいても安心して導入できます。もし迷ったら大磯を選ぶといいのではないでしょうか。ただ、見た目があまりよくないのと、水をアルカリに傾ける性質があるので、見た目を気にする人、水質に敏感な種類を飼育する方にはあまりおすすめできません。
・ゼオライト・吸着系の底床
有名どころでいうと、GEXのベストサンドや、コトブキのろ過ジャリでしょうか。ちなみに僕はろかジャリの大粒のものを使用しています。これらはろ過能力は高いのですが、角がとがっているものが多いので底で生活してる種類には導入しない方が無難です。
・【吸着系】のソイル
これは、水槽内の余分な栄養分を吸い取ってくれるソイルです。コントロソイル ノーマルや、プラチナソイル ノーマル
や、GEX ピュアソイル ブラック などがおすすめです。ただ、これはソイル全般に言えることですが、どうしても粒がぼろぼろになるのがほかの底床よりも早いので、1~2年に一度はリセットしないといけないのが少し面倒です。
・その他3㎜以上の砂利
とりあえず3㎜以上ある砂利であれば底面フィルターを使用する際には問題ないので、あとは飼育魚に合わせて決めてあげましょう。
おすすめできない底床
・砂
これは先ほども言いましたが、砂だと底面フィルターの隙間に入り込んでしまい、目詰まりを起こしてしまうのでおすすめできません。なので見た目もきれいで使いやすい田砂も、底面フィルターには向いていません。
・【栄養系】のソイル
ADAのアマゾニアに代表される、栄養を含んだソイルはおすすめできません。底面フィルターを使用すると栄養を含んだ水が水槽内に循環してしまうので、いつまでたっても苔に悩まさられることになります。
底床の厚さは何cmくらいがいいの?
薄すぎてもろ過能力が弱くなりますし、厚くなりすぎると掃除が大変で魚の生活スペースも狭くなってしまうので、だいたい4~6㎝くらいに抑えるといいかと思います。
底面フィルターって水草って植えられるの?
根貼りがよくておすすめ!という人もいますが、根を張り巡らされてしまうと目詰まりを起こしてろ過能力が低下してしまうので、植えるタイプの水草はおすすめできません。
結局おすすの底面フィルターって何?
いろいろ使ってみて、メンテナンスのしやすさ、価格、ろ過能力など考慮すると結局一番おすすめできるのが、ニッソー バイオフィルターと水作 水心の組み合わせです。水中フィルター連結で使った方が
ろ過能力がアップするしいいんじゃないの?と思う方もいると思いますが、ぶっちゃけそんな変わらないです笑!特に週1でしっかりと掃除できるのであれば本当に気にならないです。
ニッソーバイオフィルター↓
と
水作 水心
の組み合わせが最強です。
底面フィルターまとめ
いかがだったでしょうか?昔からあるものですが、今になっても使われている理由が少し分かっていただいたのではないでしょうか?個人的には60㎝水槽までで、かつまめに掃除できるのであれば底面フィルターが最強だと思っています。みなさんもぜひ使ってみてくださいね♬
☆実際に1年間底面フィルターを使ってみた結果を知りたい方はこちら↓