プロトプテルスアンフィビウスは肺魚の仲間です。アフリカに生息しており、乾期には地中に潜って繭を作り雨季までの期間を過ごすことが知られています。また、大型になる種類が多い肺魚の中の最小種であり、比較的小さな水槽でも飼育可能なので、人気の種類です。今回はそんなプロトプテルスアンフィビウスの飼育法に関して解説します。
- どこで販売されているの?価格は?
- 寿命は?
- 適切な水温・水質は?
- 最大サイズ・適切な水槽サイズは?
- 餌は何をあげればいいの?人工飼料には慣れるの?
- 混泳は可能?
- おすすめのろ過器(フィルター)は?
- 飛び出すの?
- どれくらい繊細なの?
- プロトプテルスアンフィビウスの飼育法まとめ
どこで販売されているの?価格は?
大きめのショップで、かつ古代魚に力を入れている店舗でないとなかなかお目にかかれないレアな肺魚です。そもそも入荷が数年に一度しかないこともざらなので、見かけたらすぐに買うくらいでないと入手は難しいかもしれません。それに関してはネット通販でも同じで、入荷してはすぐに売り切れるという状況です。
価格は20000~30000円位です。
寿命は?
自然界では10年以上生きる長寿な種類ですが、飼育下では10年以上飼育されている個体はほとんど見られません。長くても7年くらいの個体が多い印象です。丈夫な種類が多い肺魚の仲間の中では比較的デリケートなので、それが原因だと考えられます。
適切な水温・水質は?
水温は24〜30℃を好み、水質は 水質は中性〜弱アルカリ性を好みます。水質の悪化には比較的弱めなので週1回1/3の水替えは最低でも行いましょう。
最大サイズ・適切な水槽サイズは?
大きくても50㎝程度で成長は止まりますし、体も柔らかいので90㎝水槽であれば終生飼育が可能です。また、少し狭く感じるとは思いますあ、60㎝水槽でも一応終生飼育が可能です。
餌は何をあげればいいの?人工飼料には慣れるの?
自然界では貝を好んで食べる種類ですが、飼育下で生餌を与える場合はめだか、冷凍赤虫、小赤、エビなどになると思います。生餌を与える場合は、栄養に偏りが出ないように、赤虫だけ、小赤だけ、とかではなく、数種類の餌を混ぜて与えたほうが良いです。
もしそれが面倒で、かつランニングコストが気になるという方は、人工飼料に餌付かせた方がいいです。栄養バランスも優れていますし、餌からの病気の持ち込みも防げます。
人工飼料に餌付けたい場合は、まず冷凍赤虫に慣らせる⇒その赤虫のにおいを付けたクリルを与える⇒そのクリルのにおいを付けたキャットを与える。この流れで餌付ければほとんどの個体が餌付きます。
なかなか水面に来てくれない個体はキャット、来てくれる個体はカーニバルという感じで分けるといいです。
上記の方法を試してもなかなか餌付かない場合はこちらの記事【肉食魚・大型魚への人工飼料の餌付け方法まとめ 】をご参考ください。
すでにショップでキャットやカーニバルに餌付いている個体を購入できればベストなんですけどね・・・・。
混泳は可能?
これはプロトプテルスアンフィビウスだけでなく肺魚全般に言えることですが、噛む力がかなり強いので基本的に混泳は不可です。
おすすめのろ過器(フィルター)は?
肉食魚で水を汚しやすいので、ろ過力が高くないぶくぶくだったり、投げ込みフィルターだったり、外掛け式のフィルターはあまりお勧めできません。ろ過力の高い上部フィルターだったり、外部式フィルターをお勧めします。
ただ、溶存酸素量を増やすために、サブ的にぶくぶくや投げ込みフィルターを入れてあげるのはいいと思います。
また、誤飲を防ぐために基本的に底床は敷かないので、底面フィルターは設置しない場合が多いです。
飛び出すの?
プロトプテルスアンフィビウスだけでなく肺魚全般に言えることですが、飛び出し事故が多いです。まさかこんな所から?といったところから飛び出します。「少し空いてるけどまあ大丈夫でしょう」という考えは捨てたほうがいいです。隙間なくきっちり覆いましょう。また、30㎝くらいに成長すると蓋がしてあってもそれをふっ飛ばして外に飛び出ることがあるので、(最近あまり見ないですが、)蛍光灯を置いたり、なにか重しをのせるといいと思います。そうった意味で、上部フィルターを設置すると水槽の後ろ半分をフィルターで覆うことができ、前半分に関してはガラス蓋+蛍光灯で覆えるので、飛び出しが多い種類を飼育するにはおすすめできます。
どれくらい繊細なの?
よく【プロトプテルスアンフィビウスは繊細だ・デリケートだ】と聞きますが、実際はどれくらいデリケートなのでしょうか?確かに、丈夫な種類が多い肺魚の中ではデリケートではありますが、ほかの種類と比べたときにどうかというと、そこまで神経質にならないといけないという感じではないです。ただ、その肺魚=丈夫というイメージから、水替えなどをさぼってしまうと体調を崩しやすい種類ではあります。なので、結論、【そこまでデリケートではないけど、さぼるとだめだよ】という感じですね。
プロトプテルスアンフィビウスの飼育法まとめ
いかがだったでしょうか?上手く餌の量など調整すれば60㎝水槽でも手軽に飼育できる肺魚なので、(なかなか販売されているのを見かけないかもしれないですが・・・)ぜひこの記事を参考に飼育してみてくださいね。
ただ、そうは言っても飼育を始めるのにいくら必要なのか、そもそもどんな用品が必要なのかが分からないというかたはこちらの記事【60cm水槽で古代魚・肉食魚・中型魚を飼育するのに必要な値段はいくら?】やこちらの記事【90㎝水槽で古代魚・肉食魚・中型魚を飼育するのに必要な用品とその値段はいくら? 】をご覧ください。