さてさて、この記事を読んでいるということは、①これから熱帯魚を水槽に入れようとしているがどうすればいいのか確認したい人、か➁熱帯魚飼育のロードマップで、この記事まで読み進めた人、のどちらかに当てはまる可能性が非常に高いと思っています。
➁の人に関しては大丈夫かと思いますが、①かもしくはそれ以外のパターンの人で、『実は熱帯魚飼育に関する知識が少し不安』とか『一応用品は揃えたけどこれで合ってるのかよく分からない』という方は【熱帯魚飼育のロードマップ~熱帯魚飼育を成功に導く流れを教えます~ 】を一から読むことをおすすめします。
読んだ後でこの記事を読んだ方がよりスムーズに入ってくるかなと思います。
熱帯魚の水槽への導入方法は?
飼育したい熱帯魚も決めて、基礎的な知識を頭に入れて、用品もそろえたら、いよいよ熱帯魚の導入です。
ここで注意してほしいのは、買ってきた熱帯魚をの袋をいきなりあけて、そのまま水槽に入れてしまうと、水質の急変からPHショックを起こしてしまったり、水温の変化で弱ってしまう可能性があります。
そこで、【水合わせ】というものを行う必要があります。
水合わせとは?やりかたは?
水合わせとは、熱帯魚の水槽導入前に、袋の中と水槽内の水温・水質を合わせてあげる作業のことを言います。この作業をさぼってしまうと、デリケートな種類はそれだけで死んでしまうこともあります。やり方に関してはそこまで難しくありません。まずは袋をあけずに水槽にぷかぷかと浮かばせて20分くらいかけて水温を合わせます。その後、袋の水をバケツに入れて、そこに水槽の水を少しづつ入れていきます(エアポンプをつなぐチューブなどを使って少しずつ入れてあげるといいです)。この作業も20分くらいかけて行います。
これらの作業で水温、水質が合わせられると思うので、その後、網などを使って魚だけ(バケツの中の水は水槽内に入れない)水槽に入れます。この一連の流れを水合わせと言います。
導入後の飼育方法に関して
経験上、よほど下手な水合わせをしない限り、意外と導入で失敗することって少ないんですよ。
どちらかというと導入後の飼育方法でミスってせっかく買った熱帯魚が死んでしまった・・・・というパターンの方が多いです。なのでそうならないように以下のことはしっかりと守りましょう。
餌の量と頻度は?
熱帯魚用の餌の後ろを見ると【1日2回から3回、数分で食べきれる量を与えてください】とありますが、水槽を立ち上げた当初は1日1回程度で、かつ与える量も少な目に抑えていただいた方が無難です(まだろ過バクテリアが繁殖していないので)。
その基準で2週間くらい様子を見て、徐々に量と頻度を増やしていった方がいいです。
ただ、肉食魚、大型魚に関しては数分で食べられる量を与えてしまうとかなりの量になると思うので、時間で区切るのではなく飼育魚のお腹が少し膨れるくらい、というのを意識してください。
またこれは常に意識はしてほしいのですが、特に導入当初は食べ残しがあった場合はしっかり取り除いてあげましょう。
水換えの適切な量・頻度は?
結論から言うと基本的には週1回、全体の水量の1/3程度を替えます。ただ、水槽の立ち上げと同時に魚を導入した場合は、バクテリアが満足に発生していないので、2週間くらいは2日に1回、1/4程度の水換えをお勧めします。
ちなみに、よほど水質が悪化したり、コケが大量発生しない限りは全水換えはしないほうがいいです。せっかく繁殖したろ過バクテリアが全て水槽外に取り除かれてしまいます。
また、「水がきれいだったら、水換えとかしなくてもいいんじゃない?」と思う方もいるかもしれません。でも見た目がきれいだからと言ってそれが魚に取って住みやすい環境かというと、また別だったりします。なのでなんで水換えが必要なのかを説明します。
そもそもなんで水換えってするの?
【知らないとヤバイ】熱帯魚飼育の基礎知識を学ぼう でも説明しましたが、水槽内で発生したアンモニアは、亜硝酸塩⇒硝酸塩と比較的毒性の弱い物質に分解されていきます。ただ、硝酸塩は水槽内にどんどん蓄積していきます。
この硝酸塩は、特別な装置を使わないかぎり分解することは不可能です。なので、この溜まった硝酸塩を水槽外に出すために水換えが必要、という訳です。
また、魚の数が多かったり、水槽の立ち上げの当初で、ろ過バクテリアがまだ繁殖していない状態だと、アンモニアや亜硝酸といった毒性の強い物質が水槽内に蓄積されている可能性があるので、それらを直接水槽外に排出できるというメリットもあります。なので熱帯魚飼育において換えは必須というわけです。
水換えのやり方は?
基本的に水作 プロホースエクストラ等の熱帯魚用の排出ホースを用いて週に1/3ほどの水換えを行います。やり方に関しては以下の動画をご参照ください。
日々の観察で熱帯魚の病気を予防しよう
観察する点としては
①粘膜が増加して体が白濁していないか
➁体色が暗くなってないか
➂底の方でじっとしていないか
④身体を岩などにこすりつけていないか
➄鰓のふちやヒレの先端が白くなっていないか
⑥口を水面でパクパクさせていないか ➆餌をしっかり食べているか
特にこの7点を観察してもらって、特に問題なければ飼育は上手くいっていると考えて大丈夫かと思います。ただ、一つでも当てはまっている点があれば、すぐに改善する必要があります。これらの正しい対処法を【魚の病気の予防法を学ぶ】という記事で詳しく説明しているので、参考にしていただければと思います。
もし熱帯魚が病気にかかってしまったら?
生き物相手なので、どんなに日々の観察に力を入れていても病気にかかることはあります。ただ、その場合でも早期に対処することで重症化は防げるので、日々の観察が重要なことに変わりはありません。日々の観察を通して「あれ、これ病気かな?」と思ったら熱帯魚がかかりやすい病気まとめ~症状・原因・治療法まで~で載せている症状と自分が飼育している熱帯魚の症状を見比べて確認してみましょう。一致している場合は上記の記事を参考に早期に対応しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?一応この記事で熱帯魚の導入からその後の飼育法まである程度理解してくれたと思いますが、相手は生き物です。仕入れた知識通りにいかないことなんてたくさんあります。
なのでそういったことを一つ一つ乗り越えていって、飼育技術の向上を目指しましょう。
ただ、熱帯魚飼育のロードマップの他の記事も含めて全て読んでくれればそこまで大きく失敗することは無いかと思います。失敗の可能性を最小限に抑えるためにもぜひ参考にしてみてください。
では皆さん、熱帯魚飼育を楽しんでくださいね♬