ABYの熱帯魚図鑑

初心者の方でも、初めて熱帯魚を飼育する方でも分かりやすくお伝えできればと思います。よろしくお願いします♪ちなみにABYとはアクアブロガーよしきの略です(´・ω・`)

ポリプテルスアンソルギーの飼育法~特徴・最大サイズ・混泳・水質など~

ポリプテルスアンソルギーはニジェール河、セネガル河に生息している、ポリプテルスの大型種で、以前は幻と言われていた種類です。

日本では2006年に初めて日本に輸入されました。最近は多くは無いですがブリード個体も見られるようになってきています。カミハタブリードとかは結構有名ですね。

今回はそんなポリプテルスアンソルギーの飼育法に関して解説します。

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出展:https://vithodrego.wordpress.com/2016/03/31/macam-macam-ikan-naga-lowerjaw/

 特徴は?

見た目で言うと、分かりやすいのが途切れ途切れに入る、いわゆるブロッチ模様が特徴的な種類です。

ぱっと見はポリプテルスエンドリケリーに近いなと個人的には思います。

あと内面的な特徴で言うと、成長スピードは意外とゆっくりです。そこはポリプテルスラプラディに似てるかなという感じですね。 

どこで販売されてるの?購入は?

一般的なショップではまず見かけないです。古代魚、ポリプテルスに力を入れているショップでの購入がメインになるかと思います。また、近くにそういったショップが無ければネット通販で購入しましょう。サイズが40㎝~50㎝くらいであれば値段は40000~50000円、20㎝~30㎝程度の比較的小さめの個体であれば10000円前後で購入できることもあります。どうしても小さめから育てたい・・・という場合は根気よくネット通販でブリード個体を探してみましょう。10cm以下の個体を8000円程度で購入することもできます。

最大サイズは?

自然界では80㎝ほどにまで成長しますが、水槽内ではどんなに大きくても60㎝ちょっとでしょう。 実際には40~50㎝くらいで止まる個体が多いように感じます。ポリプテルスの仲間での大きさ順でいうとアンソルギー<ビチャー(コンギグス)<ビキールビキールという感じでしょうか。

成長スピードは?

上でもふれたように、成長スピードはそこまで早くないです。エンドリケリーよりも少し遅いくらいでしょうか。1年で30㎝くらい、2年で40㎝くらいになる印象です。それ以降は飼育者が大きくするよう頑張って餌を与えたり、水槽を大きくしたり、そもそも大きくなるポテンシャルを持っている個体でないと50㎝にまで成長させるのはなかなか難しいと思います。

必要な水槽サイズは?

上記のことを考えると、そこまで大きくさせたいという願望が特にないのであれば単独飼育であれば90㎝水槽で飼育可能です。ただ大きく成長させたいとか、混泳させたいとかであればやはり120㎝水槽を用意した方がいいでしょう。

【おすすめ記事】

90㎝水槽で古代魚・肉食魚・中型魚を飼育するのに必要な用品とその値段はいくら? 

 

最適な水質(PH)と水温は?

水質は弱酸性~弱アルカリ性(PH6.5~7.5くらい)を好みますが、かなり丈夫な種類なので、極端に酸性やアルカリ性に傾かなければ問題ありません。

水温に関しては22~27℃程度です。 

餌は?人工餌には慣れるの?

生餌の場合は、メダカ、小赤などがメインになると思いますが、栄養バランスや、病気の持ち込みなどを考えると人工餌か冷凍餌に慣らせるのもいいかと思います。ただ、冷凍餌をあげる場合は栄養面を考えて冷凍ワカサギ+冷凍エビ+虫系(ワームやコオロギなど)をミックスしてあたえたほうがいいです。

人工餌に餌付かせたい場合は、まず冷凍ワカサギやクリルに慣らせる⇒そのにおいを付けたキャットを与える⇒この流れで餌付ければほとんどの個体が餌付きます。

もしなかなか餌付かない個体の場合はこちらの記事【肉食魚・古代魚・大型魚への人工飼料の餌付け方法まとめ 】を参考にしてみてください。

ただやはり個体差があるのと、比較的大きな個体(40㎝以上)で、ずっと生餌しか与えられていなかった場合は餌付けに時間がかかる場合もあります。でもなかなか餌付かないからといってクリル単食は絶対にやめましょう。栄養が偏って背中が曲がったり、突然死する場合があります。 

混泳はできるの?

泳ぎが速い種類ではなく、また温和なので大型ナマズなどの気が強い種類との混泳は向きません。また、プレコにも体表を舐められてしまう危険性があるので、おすすめしません。

サイズにあまり差がないポリプテルス同士、例えばポリプテルスエンドリケリーポリプテルスビキールビキールなどであれば上手くいく可能性が高いです。

ただ、同種同士を混泳させる場合は、2,3匹だと変にテリトリー意識を持ってしまうので、5匹以上の混泳をお勧めします。

一般的にはダトニオやアロワナやガーパイクなどのタンクメイトとして混泳されている方が多いですね。

 ※混泳に絶対はありませんので悪しからず・・・ 

【重要】病気になった際の対応に関して

古代魚には基本的に魚病薬は使えないので、まずは病気にならないように定期的な水替えを行うこと、日々の観察をしっかり行うことが大切です。

もし病気になった場合に関しては、まず水を半分程度取り換えます。その後水温を1日1℃ずつ上げ、28℃にします。餌に関しては今までよりも少し多めに与え、かつ毎日1/4程度の水替えを行います。そうすることで病原菌を水槽外に排出するとともに抵抗力を高め、自然治癒を目指します。なので、重症化しないうちに対処することが大切になります。

ただ、イカリムシや、ウオジラミが付いた場合はピンセットで直接取り除くしかないです。

 

60㎝オーバーを目指したい!という方へ

以下の事を意識してみてください。

◆できる限り大きな水槽を用意する(60㎝オーバーをめざすなら最低でも120×60×45㎝以上はあったほうがいいです)

◆過密飼育をさける

◆小さいころから常に十分な数の生き餌が水槽内を泳いでいる状態を維持する、もしくは人工飼料を与える際に、毎回しっかりいきわたっているか確認する

◆単食は避け、エビ、人工飼料、ワームなど、レパートリーに富んだ餌を与える

◆20㎝を超えたあたりから、栄養価の高い牛ハツを食べられる大きさに刻んで与える

◆(趣旨とは若干離れるが)すでに60㎝オーバーある個体を購入する

これらを意識して、ぜひ60㎝オーバーの個体を育ててみてください!

 

ポリプテルスアンソルギーまとめ

ポリプテルスの中ではビキール・ビキール、コンギクスに次いで大きくなる本種。そこでじっとしていることが多いですが、大型個体は【まさに恐竜】という感じでかなりの迫力があります。

盆栽飼育などせず、大きい水槽でゆったりと飼育し、本来の魅力を引き出してあげてください。