お祭りの縁日とかで金魚すくいでついつい金魚を持って帰って来たはいいけど扱い方が分からずにすぐ死なせてしまった・・・・という経験は誰にでもあると思います。今回そんな失敗を極力回避できるように、金魚すくいで取った金魚の飼育法や長生きさせるコツをお伝えしていきたいと思います。
金魚すくいで取ってきた金魚の飼育法は?
金魚すくいで取ってきた金魚はかなり弱っている場合が多いです。
これは想像してもらえれば分かると思いますが、さんざんポイで追いかけられたらそれは疲れますよね。
なので水槽に導入当初は結構病気にかかりやすかったりします。でも逆にここさえ乗りさえすれば一つの山は越えられます。
金魚すくいで取った金魚が短命に終わるのはこの導入段階で上手くいっていないことが多いからです。
まあこんなことを言うと元も子もないかもですが、状態よく飼育したいなら普通の熱帯魚ショップとかで購入した方がいいですよ。
ただ、普通のショップで購入した方に関しても、下記の金魚すくいで取ってきた金魚と同様に扱えば導入で失敗する確率が格段に減りますのでぜひご参考ください。
水槽を用意してあげる
本来は水槽を用意して、そこに金魚を入れてあげるのが理想です。屋台でも、一般的なペットショップ・熱帯魚ショップでも、だいたい金魚すくいの周りにはろ過器もセットになった金魚飼育用の水槽セットが置いてあるので、一緒に買ってあげた方がいいです。
水槽サイズの目安ですが、金魚すくいで泳いでいるサイズであれば、2~3匹であれば幅30㎝の水槽、5~6匹であれば幅40㎝の水槽があれば【最初は】大丈夫です。
ただ、金魚は結構大きくなるので、状態よくずっと飼育したいのであれば持って帰るのは2~3匹くらいに抑えるといいです。
ただ、水槽を用意するのが難しい場合もあると思います。そういった場合は最悪バケツとかにエアレーション(ぶくぶく)をするだけでもいいですが、早めに金魚の飼育セットを用意してあげましょう。
もし近くに購入できるショップが無いのであれば、charmで購入することをおすすめします。大手の安心感もありますし、5980円購入で送料が無料になるのもありがたいですね。
【関連記事】
結局熱帯魚ネット通販はcharmがおすすめな理由【一応デメリットも解説するよ】
水槽に導入しよう
当然ですが、カルキ抜きを入れてから水槽に導入しましょう。ただ、水道水にはカルキ以外にも和金にとっても有害物質が混入しているので、それらも除去してくれるテトラ パーフェクトウォーターが個人的にはおすすめです。
またそれに合わせて水槽の水1リットルに対して食塩5gを入れてあげると金魚の負担が減るので入れてあげましょう。
ただし、水草を入れていると塩によってダメになってしまうので、水換えによって水槽内の塩分がなくなってから水草を入れてあげましょう。
これらの作業をした後、いよいよ金魚を導入するのですが、いきなり導入すると水温・水質の急激な変化でやられる可能性があるので、まずは袋のまま水槽にぷかぷか浮かべましょう。
その中に少しずつ水槽内の水を入れてあげます。この作業を20分くらいかけてゆっくり行い、その後袋の中の水は入れずに、金魚だけ入れます。
これで導入作業は完了です。
餌はすぐにあげていいの?
餌をあげたい気持ちは分かりますが、そこはぐっと抑えて、3日間は断食させましょう。それくらい食べなくても死にません。
導入4日目以降から、金魚の様子を見つつ少しずつ餌を与えていきます。 具体的には1日1回、1~2分程度で食べられる量を与えましょう。
少なくても導入後1~2週間は上記の量を守りましょう。【少し少ないかも?】くらいの餌の量でとどめておいた方が無難です。
導入後、長生きさせるコツは??
結局金魚すくいで取った金魚が短命に終わるのは、導入方法が間違っているからです。正しい導入手順を踏んで、正しい知識をもとに飼育していればある程度長生きします。
上記を確実におこなってくれさえすれば、よほどハズレの個体でなければ、導入は上手くいくはず。では導入後、どのように飼育すれば長生きするかというと、まあざっくりいうと5つのポイントと1つの裏技があります。
1.金魚を入れすぎない
2.餌は控えめ
3.1週間に1度、全水量の1/3の量の水換え
4.日々の観察
5.病気になった場合の迅速な対応
(6.裏技)
上記に関して詳しく説明していきます
金魚を入れすぎない
ようは過密状態にならないようにしてくださいね、ということです。目安としては金魚の大きさ1㎝に対して水槽水量2Lが必要だと考えてくれるといいと思います。なので10㎝の金魚が3匹いるのであれば合計は30㎝なので、水量は約60L(標準的な60㎝水槽の水量)が必要になるということです。
【参考記事】
餌は控えめ
上にもありますが、導入後1~2週間は1日1回、1~2分程度で食べられる量を与えます。
だいたいの人工飼料を裏面をみると、【1日数回、2~3分(餌によっては5分)程度で食べられる量を与えましょう】と書いていますが、それだと与えないといけない量が結構多なと感じるので、『早く大きく育てたい!』という願望が無ければ2週間後もそのまま1日1回、1~2分程度で食べられる量を与え続ける、でも問題ありません。
その方が水質の悪化がゆっくりになります。
1週間に1度、全水量の1/3の量の水換え
これ、全水換えじゃないところがポイントです。全部換えてしまうとろ過バクテリアがいなくなってしまいますし、水質が急変するのでおすすめしません(まあマニアの方で毎日全換水している人もいますが、それは例外)。
また、1週間に1度必ず行うというのも大切です。金魚は水を汚しやすいので、水換えが1か月後とかだと水質がかなり悪化している可能性があります。
日々の観察
これ、意外と大切です。餌食いはどうか?体表に変な白点は付いてないか?水面でパクパクしている個体はいないか・・・などなど見るべきポイントはたくさんありますのでが、僕は以下の7つの観点で魚の健康状態を観察しています。
1餌食いが悪くなっていないか2粘膜が増加して体が白濁していないか3体色が暗くないか4底の方でじっとしていないか5身体を岩などにこすりつけていないか6鰓のふちやヒレの先端が白くなっていないか7口を水面でパクパクさせていないか
もしこういった症状が見られたら、こちらの記事⇒【魚の病気の予防法を学ぶ 】で対処法を確認するとよいです。
特に6に関しては重症化すると手が付けられないカラムナリス病の可能性があるので、塩分濃度が0.5%程度になるように調整し、エルバージュ等を投薬する必要があります。
などなど、早期発見早期治療が長生きさせるには大切です。
病気になった場合の迅速な対応
【日々の観察】のところですでに結構話してしまいましたが(笑)、上記のような症状が出たらすぐに対応しましょう。
正しい対応の仕方は【熱帯魚がかかりやすい病気まとめ~症状・原因・治療法まで~ 】に書いてあります。ただ、病気の治し方なんてある程度決まっているので、やはり大切なのがそもそも病気にさせないことです。なので餌を控えめにして、定期的な水換え、日々の観察を怠らないようにすることが一番大切です。
でもさらに状態を崩しにくくする裏技もあるんです。なんでしょう?
裏技
それはヒーターを入れることです。何が裏技やねん!と思う方も多いかもしれませんが、実際に僕が働いていたショップでも病気予防のためにヒーターを入れていました。ヒーターを入れることで水温の急変がなくなり、それが原因で引き起こされる病気を防ぐことができます。
あと冬場など金魚の活性が下がる時期は、餌の量を調整しないといけないですが、ヒーターがあればその必要もありません。
ヒーターを入れると寿命が短くなる!という話もありますが、病気になって死んでしまう可能性の方が明らかに高いので無視できるレベルかと【個人的には】思います。
ただ、季節感がなくなり繁殖しにくくなるというのは事実なので、そこらへんはよく考えて導入しましょう。
金魚すくいで取った金魚を長生きさせるコツまとめ
いかがだったでしょうか?
導入を慎重に行って、日々の飼育では当たり前のことを当たり前にやる、それを継続する、ということが大切だということが伝わったかと思います(伝わると嬉しいです笑)。
また、金魚すくいで取れる金魚ってだいたい琉金とか和金とか出目金が多いと思うのですが、そういった一般的な金魚以外も飼育してみたいという方はこちらの記事【初心者でも飼育できる金魚は?金魚の種類と特徴の飼育難易度別まとめ 】で初心者向きの種類から上級者向きの種類までまとめましたので、よかったら見てみてください。