日本淡水魚で、ナマズの仲間であるギバチ。
絶滅危惧Ⅱ類として環境省のレッドリストに登録されている種類です。
でも実は家庭で飼育できるんです。
ナマズの仲間なので可愛い表情も見せてくれますし、肉食魚ではありますがそこまで大きくならない魚なので、結構おすすめの種類でもあります。
今回はそんなギバチの飼育法について説明したいと思います。
- ギバチの生態は?
- 販売されてるの?価格は?
- 寿命は?
- 餌は?人工飼料には慣れるの?
- ギバチの大きさ・適切な水槽サイズは?
- 適切な水質・水温は?
- ギバチにおすすめのフィルターは?
- ギバチがかかりやすい病気は?
- ギバチって毒針があるの?
- ギギとギバチの違いは?
- ギバチの飼育法まとめ
ギバチの生態は?
神奈川県・富山県以北の本州に分布している日本固有の淡水魚で、ナマズの仲間です。流れがあり、比較的綺麗な河川の中流~上流にかけて生息しています。
夜行性で、昼間は岩陰などで潜んでいますが、夜になると活動を始め、水生昆虫は小魚などを捕食しています。積極的に動き回るというよりは、待ち伏せして餌をとらえるタイプです。
産卵期は6~8月です。
販売されてるの?価格は?
最初にも述べましたが、販売はされています。販売されている場合は400~1500円程度と、比較的安価で購入できます。
ただ、実際のショップで購入しようとすると、日本淡水魚に力を入れているところ以外では見かけることは少ないです。
そういった場合は取り寄せてもらうか、charmのようなネット通販で購入しましょう。ネットであれば比較的簡単に購入できます。
寿命は?
調べたところによると3~5年とありましたが、ナマズの仲間なので個体によっては10年くらいは生きるのではないかと思います。
ギバチよりも小型のコリドラスなども最低でも5年は生きるので、そう考えると5年以上生きても不思議ではないです。
餌は?人工飼料には慣れるの?
生餌を与える場合はめだか、冷凍赤虫、小赤などになると思います。生餌を与える場合は、栄養に偏りが出ないように、数種類の餌を混ぜて与えたほうが良いです。
もし人工飼料に餌付かせたい場合は、まず冷凍赤虫に慣らせる⇒その赤虫のにおいを付けたクリルを与える⇒そのクリルのにおいを付けたキャットを与える。この流れで餌付ければほとんどの個体が餌付きます。
それでも餌付かない場合はこちらの記事【肉食魚・大型魚への人工飼料の餌付け方法まとめ】をご参考ください。
ギバチの大きさ・適切な水槽サイズは?
ギバチは、最大で25㎝程度に成長する魚です。
あまり動かない種類でもあるので単独飼育であれば最低で45㎝あれば飼育可能です。ただ、最大サイズまで成長すると若干窮屈な感じがあるので、できれば60㎝水槽を用意してあげるといいです。
【関連記事】
60㎝水槽で日本淡水魚を飼育するのに必要な用品とその値段は?
適切な水質・水温は?
そこまで水質にはうるさく無いですが、自然界では比較的綺麗な河川に生息しているので、週に1回、1/3の水換えは欠かさないようにしましょう。
また、日本固有の種類なのでヒーターなしでも飼育はできますが、水温が下がると白点病や水かび病にかかりやすくなるので、冬場はヒーターを入れてあげましょう。その際の温度は25℃以下に設定してあげるといいです。GEX 金魚元気 オートヒータなどの金魚用のヒーターだと、自動的に18℃前後にキープしてくれるので、日本淡水魚全般を飼育するときにおすすめです。
ギバチにおすすめのフィルターは?
肉食魚で水を汚しやすいので、ろ過力が高くないぶくぶくだったり、投げ込みフィルターだったり、外掛け式のフィルターはあまりお勧めできません。ろ過力の高い上部フィルターだったり、外部式フィルターをお勧めします。
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ただ、溶存酸素量を増やすために、サブ的にぶくぶくや水作エイト等の投げ込みフィルターを入れてあげるのはいいと思います。
ギバチがかかりやすい病気は?
水かび病や白点病にかかりやすいです。
両方とも水温の低下によって引き起こされることが多いので、やはり冬はヒーターで加温してあげたほうがいいです。
もしかかってしまった場合はこちら【熱帯魚がかかりやすい病気まとめ~症状・原因・治療法まで~】をご参考ください。
でももちろん病気にはならないほうがいいので、予防法としてこちら【魚の病気の予防法を学ぶ 】も読んでおくといいです。
ギバチって毒針があるの?
はい、あります。胸鰭と背鰭に毒針を持っているので、不用意に触らないほうがいいです。
もし刺されてしまった場合でも、それが原因で死に至ることはありませんが激しい痛みに襲われることになります。
もし刺されてしまった場合
・とげが残っている場合は取り除く
・清潔な水で洗い流しながら血を絞る
・消毒する
・痛くて我慢できない場合、なかなか完治しない場合は病院へ行く
などして対応しましょう。
ギギとギバチの違いは?
尾びれの切れ込み具合でギギかギバチか判断できます。一般的にはギギの方が切れ込みが大きいです。
というかギバチの場合は画像のように切れ込みがほとんどないので、比較的容易に見分けられるのではないでしょうか。
コトバンクさんからお借りしました↓
学名も違うの?
違います。ギバチの学名は【Pseudobagrus tokiensis】ですが、ギギの学名は
【Pelteobagrus nudiceps】なので、別種とされています。
ギバチの飼育法まとめ
いかがだったでしょうか?
ギバチの飼育は難しくはないけど、そこまで簡単ではないという感じです。
まあ普通に日々の管理を怠らなければ大きなトラブルなく飼育できるはずです。
ただ、怠ると結構状態は崩しやすいので注意しましょう。
この記事を読んで、ギバチを飼育してみたいと思った方もいるかもしれません。ただそうは言ってもギバチを飼育するのに必要な用品とか、いくらかかるのかが分からない!という方も多いと思います。そういった方のためにこんな記事⇒【60㎝水槽で日本淡水魚を飼育するのに必要な用品とその値段は? 】を書いてみたので、よかったら見てみてください。
他の日本淡水魚にも興味がある!という人はここらへんもどうぞ↓
【60cm水槽で飼育できる日本淡水魚の中型魚の飼い方まとめ】