普段は砂に潜っていることが多いですが、その環境や飼い主に慣れてくれると餌くれダンスを披露してくれるかわいい魚です。
淡水●●って意外と純淡水で飼育できない種類も多いですが、日本に主に輸入されている南米淡水カレイ、北米淡水カレイ、淡水シタビラメなどは純淡水で飼育できます。
今回はそんな、淡水カレイの飼育法に関して説明します。
- どんな種類がいるの?
- 価格は?
- 寿命は?
- 適切な水温・水質は?
- 大きさ・適切な水槽サイズは?
- 餌は?人工飼料には餌付くの?
- おすすめの混泳相手は?
- どんなレイアウトを作ればいい?
- かかりやすい病気は?
- 飛び出しに注意
- 淡水カレイの飼育法まとめ
どんな種類がいるの?
一般的によく出回っているのが、南米淡水カレイ、北米淡水カレイ、淡水シタビラメです。たまに淡水ヒラメも入荷してきますが、淡水ヒラメは汽水域に生息しているので、若干塩を入れた状態で飼育した方が調子がいいです。
大きさに関しては、南米淡水カレイが約30㎝、北米淡水カレイが約10㎝、淡水シタビラメが約15㎝です。
見た目はこんな感じです↓
◆南米淡水カレイ
◆北米淡水カレイ
◆淡水シタビラメ
価格は?
大きさにもよりますが、南米淡水カレイが3000~8000円くらいで、北米淡水カレイが1000~2000円、淡水シタビラメが2000~3000円くらいです。最大サイズによって価格が変わる感じですね。
寿命は?
約10年
適切な水温・水質は?
水温は、南米淡水カレイは22~28℃、北米淡水カレイ、淡水シタビラメは22~26℃くらいを好みますが、そこまで細かく気にする必要はなく、他の熱帯魚と同じように26℃前後をキープしてあげれば大丈夫です。ヒーターには必ずヒーターカバーを付けましょう。
また、夏場で28℃を超える日が続くと特に北米淡水カレイ、淡水シタビラメは状態を崩してしまうことがあるので、エアレーションを多めにする、水槽用のクーラーを使用する、などして対応しましょう。
水質に関しては中性付近を保っていれば大丈夫ですが、古い水を嫌うので、1週間に1度の1/3の水換えを怠らないようにしましょう。また水換えの際に、水作 プロホースなどを使用し、底床の中も清潔に保つようにしないと、病気になってしまうので注意です。
本当に純淡水で飼育できるの?
今回メインで紹介している南米淡水カレイ、北米淡水カレイ、淡水シタビラメは純淡水で飼育できます。むしろ海水だと状態を崩してしまいます。ただ、淡水ヒラメは汽水にしないといけません。
大きさ・適切な水槽サイズは?
上でも書きましたが、南米淡水カレイが約30㎝、北米淡水カレイが約10㎝、淡水シタビラメが約15㎝です。
なので南米淡水カレイであれば60㎝水槽、その他の種類に関しては45㎝水槽で飼育可能です。
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餌は?人工飼料には餌付くの?
餌は、大きさに合わせて赤虫、メダカ、小赤などになるかなと思います。混泳魚がいると、なかなか餌にありつけない場合があり、長期飼育できない原因の一つになっています。なのでしっかり餌がいきわたっているか注視しましょう。
また、人工飼料に餌付けることもできます。その場合はひかりクレスト キャットなどの底生肉食魚用の餌を与えるといいでしょう。
餌付ける場合は、まずは冷凍赤虫に慣れさせて、そこにキャットを混ぜて与えると食べてくれるようになります。
淡水カレイは本来夜行性なので、慣れるまでは昼間は餌を食べてくれないかもしれません。生餌さえなかなか食べてくれない場合は、消灯後に餌をあげてみてください。
【参考記事】
おすすめの混泳相手は?
温和ですが、肉食魚で、かつ食べるのが非常に遅いので、意外と混泳相手は選びます。まずは淡水カレイの口に入るようなサイズのメダカやグッピー、エビなどは不可です。気が荒くて動きも早いシノドンティスの仲間や、プレコ、淡水フグ(アベニーパファーはいけるかも)なども厳しいでしょう。
また、餌を取られてしまうという意味でコリドラス、クーリーローチなども止めた方がいいです。
なので混泳するとしたら①淡水カレイの口に入らないサイズ➁淡水カレイに危害を加えない➂エサ取りが速くない種類、を選びましょう。
口に入らないサイズのオトシンクルスや、温和で動きもゆっくりなバタフライフィッシュ(パントドン)、バンジョーキャット、ウッドキャットなどがおすすめです。ウーパールーパーともいけると思います。
また、先ほども少し話しましたが、長期飼育を目指すのであれば餌をしっかり食べさせる必要があるので、他の混泳魚に餌を取られてなかなか食べれていない状態が続くのであれば、思い切って単独飼育か、同種同士の混泳に切り替えた方がいいです。
どんなレイアウトを作ればいい?
まず底床に関してですが、砂に潜る習性があるので細かい砂のようなものがいいです。個人的には田砂がおすすめですね。そういった意味ではソイルも体を傷つけないのでいいように感じますが、潜るときにソイルが舞ってかなり濁ってしまうので、おすすめできないです。
また、レイアウトに関しては極力シンプルなものにした方がいいです。メンテナンス面でもそうですし、あとは餌をしっかり食べているか確認しづらいからです。
なので底床は細かい砂で、レイアウトはしてもいいですけど極力シンプルな組み立てにしましょう。
ベアタンクでも飼育できないこともないですが、やはり底床があると落ち着くので、淡水カレイが潜れるくらいの深さで敷いてあげましょう。
かかりやすい病気は?
砂の中にいることが多いので、底床を清潔な状態に保っておかないと、病気になりやすいです。主に白点病、水カビ病、尾ぐされ病’(カラムナリス症)にかかりやすいです。
・白点病⇒関しては水温の低下・外部からの持ち込みから感染することが多い
・水カビ病⇒水温の低下・水質の悪化・スレ・残り餌のカビなどから感染することが多い
・尾ぐされ病⇒水質の悪化、スレなどから感染することが多いです。
なのでまずはこれらの原因を取り除いて、そもそもの病気の予防に努めましょう。
また、もしかかってしまった場合の対処法を簡単にまとめます。
白点病にかかってしまった場合は?
まず、水槽の1/2の水替えを行います。その後、アグデン、グリーンFリキッドなどの白点病治療薬を規定量入れて薬浴します。
また、塩分濃度が0.5%くらいになるように食塩を入れると回復が早くなります。
水カビ病にかかってしまった場合は?
基本的に白点病と同じです。
まず、水槽の1/2の水替えを行います。その後、アグデン、グリーンFリキッドなどの白点病治療薬を規定量入れて薬浴します。塩分濃度が0.5%くらいになるように食塩を入れると回復が早くなります。
また、水かび病は、尾ぐされ病や穴あき病の患部から発生する場合もあります。もしそうなってしまった場合は、まず尾ぐされ病の対応処置を施してから数時間後に、水カビ病の処置を施します。
尾ぐされ病にかかってしまった場合は?
飼育水を1/2程度取替え、観パラDorグリーンFゴールドorエルバージュエースを投薬します。
薬の強さとしては、こんな感じ↓
グリーンFゴールド < 観パラ <エルバージュエース
でしょうか。病気の進行度に合わせて使ってください。また、塩分濃度が0.5%程度になるように塩浴させるのも効果的です。
飛び出しに注意
淡水カレイはよく飛び出します。特にその環境に慣れていない時期ほど飛び出してしまう傾向にあるので、どんな小さな隙間でも埋めるようにしましょう。「こんなところから?」という小さな隙間からも飛び出すことがあります。
淡水カレイの飼育法まとめ
いかがだったでしょうか?けっこう癖があるので意外と長期飼育が難しい種類です。長期飼育するこつはざっくり3点。
1.しっかり餌がいきわたっているかを確認すること
2.底床の掃除も含めて定期的な水換えを怠らないこと
3.飛び出しに注意
最低でもこの3点はかならず守った上で、長期飼育できるようにがんばってください。
また、淡水カレイの飼育に必要な用品・それらの値段に関しては【60cm水槽で古代魚・肉食魚・中型魚を飼育するのに必要な値段はいくら?】か【45cm水槽で古代魚・肉食魚・中型魚を飼育するのに必要な値段はいくら?】を自分が飼育する水槽の大きさに合わせてご覧ください。